Microsoftは米国時間11月2日、ニューヨークでイベントを開催し、企業向けチャットツール「Teams」を発表した。チャットやメモ、スケジュールなどを1カ所に集約するスタンドアロンのツールとして、企業であらゆる種類のプロジェクトに関わる従業員の作業管理や生産性を支援する。
コラボレーションに重点を置く同ツールには、MicrosoftのSkype部門が培ったコミュニケーションのノウハウとOffice部門が得たビジネス用途のツールのノウハウが注ぎ込まれている。チャットのスレッド化、パーソナライゼーション、Office 365との連携をサポートし、「iOS」「Android」「Windows Phone」のアプリも用意されている。
Facebookが10月に「Workplace by Facebook」を公開するなど、ここのところ、Microsoft以外の企業もSlackと競合するツールを投入している。Slackは先ごろ、デイリーユーザーが300万人を突破したことを発表しており、こうしたサービスに対するニーズが大きいことを示している。
MicrosoftはOffice 365と連携する機能によって、Teamsを差別化しようとしている。ストリームごとの添付ファイルをフォルダに自動保存したり、頻繁に使うファイルをダッシュボードをピン留めしたりできるほか、Plannerやタスクマネージャーを組み込むことも可能だ。Zendeskのようなサードパーティー製のプラグインとも連携する。
インテリジェントアシスタントの「T-bot」と、組織で誰が何を担当しているのかを答えてくれる「Who Bot」と呼ばれるボットも重要な役割を果たす。
MicrosoftはSlack買収を80億ドルで検討したことがあるものの、最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏と創業者のBill Gates氏が消極的で、Skypeを推進するべきだと主張したと報じられている。
2日、SlackはThe New York Timesに全面広告を掲載し(オンラインにもメッセージを掲載している)、「競合が登場」したことを認め、ライバルたちにこう語りかけている。
「あなたがたが同じような考え方をしてくれるようになるなんて、わたしたちの正当性が証明されたようなものだ。(正直に言うと)少し怖いけど、明るい将来がいっそう早く訪れると確信している」「友人として、いくつかアドバイスを贈ろう」
Teamsのプレビュー版は18の言語をサポートし、181カ国で展開が始まっている。正式版は2017年の第1四半期を予定している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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