アップルは10月28日、プロフェッショナル向けビデオ編集アプリケーション「Final Cut Pro X」をアップデートしたと発表した。
マグネティックタイムラインに対応する編集機能、最新のMacBook Proに搭載された「Touch Bar」への対応、広色域ワークフローに完全対応する再設計されたインターフェースなどを特長とする。
Touch Barはキーボードの従来のファンクションキー列をRetina品質のMulti-Touchディスプレイに置き換えたものだ。タッチで操作ができ、Final Cut Pro Xにダイナミックに適応する。
Final Cut Pro Xの使用中は、Touch Barを使ってさまざまな編集ツールを瞬時に切り換えたり、音量を調節したり、トリミングや再生の便利なコマンドを呼び出したりできる。さらにTouch Barに、タイムライン全体の概要を色分けしてインタラクティブに表示でき、指先でタッチするだけでプロジェクトを操作可能だ。
アップルによれば、「5年前にFinal Cut Pro Xを完全に再設計して以来、最大のアップデート」と説明する。
同日行われた発表会では、フラワーアーティストの東信さんと作品がビデオサンプルとして紹介された。
Final Cut Pro Xに新たに導入されたマグネティックタイムラインでは、オーディオクリップについて、カスタマイズ可能な調整や、タイプまたはロール (ダイアログ、ミュージック、エフェクトなど)による色分けが可能になった。
ひと目で映像の状態を把握できるほか、簡単にロールを作成して割り当て、それぞれのロールに独自の色を設定することも可能だ。また、ドラッグするだけでタイムラインの縦のレイアウトを瞬時に並べ替えたり、編集中に特定のロールを設定したオーディオクリップをハイライト表示したりできるのは、プロ向けビデオ編集ソフトウェアとしては初としている。
Final Cut Pro 10.3は、同日よりMac App Storeを通じてダウンロードできる。既存ユーザーは無料アップデートでき、新しいユーザーには3万4800円にて提供する。Motion 5.3およびCompressor 4.3も同様にMac App Storeを通じて無料アップデートができるほか、新規ユーザーには各6000円で提供する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」