手放しで「iPhone」が成長し続けたAppleの絶頂期に陰りが見え始めている。
絶大な人気を博した「iPhone 6」を2年前に発売して以来、同社はiPhoneの販売台数を年々さらに増加させるための原動力として当てにする、消費者の盛んな購買意欲を掻き立てようと努力を重ねてきた。
Appleは現在、その意欲を再燃させられずにいる。9月に発売された「iPhone 7」は、新しいデュアルレンズカメラを搭載し、耐水仕様になっている。しかし、iPhone 6にかなりよく似ているように見えるため、アップグレードしたいと消費者に思わせるだけの魅力には欠けているかもしれない。
AppleがiPhoneで苦戦していることは、同社が米国時間10月25日に2016会計年度第4四半期決算(9月24日締め)を発表したことで、誰の目から見ても明らかとなった。iPhone販売台数は3四半期連続で前年割れし、この大ヒット製品の年間販売台数は2007年の発売以来初めて、前年を下回ることになった。
iPhone販売台数は4550万台で、前年同期の4800万台から5%減少した。しかし、BernsteinのアナリストToni Sacconaghi氏によると、アナリストが予想していた4420万台は上回ったという。
27日には製品発表が予定されており、新しい「Mac」コンピュータが登場すると予想されているが、それに先立ち発表された今回の業績は、スマートフォンに対する消費者の関心が低下する中でAppleが抱える問題を浮き彫りにしている。iPhone 6が多くの消費者の期待に応える製品だったため、今アップグレードする必要性を感じる消費者は少ない。
しかし、Appleは年末商戦に向けて底力を発揮する可能性を示唆した。同社は現四半期(全期間にわたってiPhone 7が販売される初めての四半期)の売上高を760~780億ドルと予測している。Yahoo Financeによると、アナリスト予測は749億8000万ドルだ。現四半期は特に重要な四半期である。年末商戦にあたることと、AppleにとってiPhoneが最も売れる四半期だからだ。
第4四半期の売上高は前年同期比9%減の468億5000万ドルだった。アナリスト予測は468億9000万ドルだった。
純利益は90億1000万ドル(1株あたり1.67ドル)と、前年同期の111億ドル(1株あたり1.96ドル)から減少した。アナリストの予測は1株あたり1.65ドルだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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