Appleが人工知能(AI)への本気度を強めている。どれだけ本気かというと、同社は初のAI担当ディレクターを雇い入れたのだ。しかも、並たいていの人物ではない。同社が雇ったのは、AI分野でトップクラスの研究機関であるカーネギーメロン大学に所属し、機械学習を専門とするRuslan Salakhutdinov准教授だ。
Salakhutdinov氏は、AIに関するいくつかの重要な研究に取り組んでいる。同氏の主要な研究分野はディープラーニング(深層学習)とニューラルネットワークで、そこでは大量の事例から学習するコンピュータを扱う。カーネギーメロン大学はこの分野で最先端を行く研究機関だが、Salakhutdinov氏の研究はさらにその先へ進んでいる。同氏は、AIに未加工のデータを学習させる方法を見つけ出そうとしているのだ。
このような学習は「教師なし学習」と呼ばれる。通常の学習アルゴリズムでは、アノテーション(注釈)付きのデータがあらかじめ与えられるため、学習は少なくともある程度の指導を受けて行われることになる。教師なし学習という「究極の目標」を達成するのは難題だが、Salakhutdinov氏には優れた才能がある。同氏は2009年以来、機械学習の分野で少なくとも42の研究論文を発表してきた。
Salakhutdinov氏はツイートの中で、カーネギーメロン大学での職も継続する予定であることを明らかにした。また、Appleの採用情報へのリンクを投稿し、同氏が新たに率いる部署での博士研究員の求人に応募するよう呼びかけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」