Qualcommは米国時間10月17日、世界初の5G通信対応モデム「Snapdragon X50」を発表した。スマートフォンと家庭用無線ネットワーク関連機器の両方をターゲットに設計されており、2018年前半には搭載製品が登場する見込みだ。
X50は、5Gに向けた次なる小さな一歩だ。5Gは、現行の無線技術の100倍高速で、物理的な接続を介した「Google Fiber」による家庭用ネットワークの10倍高速になるとされている。一般的には、新しい無線技術が利用可能になると、最初にそれが適用されるのは、無線ホットスポットなどのスタンドアロン機器だ。しかしQualcommは既に、スマートフォンへの搭載に向けて取り組んでいる。
おそらくX50の能力を近い将来実際に確認できるのは、韓国に居住しているユーザーだろう。Qualcommによると、X50はまず、2018年冬季オリンピック開催に合わせてKorea Telecomなどのネットワークを利用するスマートフォンに搭載される可能性が高いという。
X50には制約もある。5Gネットワークにしか接続できないため、それよりも古い4Gや3Gのネットワークを利用するには、2つ目の無線チップが必要になる。Qualcommは、端末メーカー各社がX50を「Snapdragon」シリーズのプロセッサとともに搭載することを望んでいる。Snapdragonプロセッサは、デバイスの頭脳となる処理能力に無線接続機能が統合されている。LGやHTCなどの企業がQualcommのSnapdragonシリーズを利用しているが、Appleはこれを採用していない。
5Gは、ミリ波として知られる非常に高い周波数帯を使用する。大量のデータが伝送可能で、最小限の遅延で信号を送受できる。しかし、信号の伝送距離が短く、壁の貫通や曲がり角での方向変更が難しいため、5Gネットワークの設計には工夫が求められる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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