「iOS 10」は、公開後わずか1カ月で普及率が54%に達し、Appleのモバイル端末で最も使われている「iOS」バージョンになった。
AppleはiOS 10の米国時間9月13日のリリースから約1カ月後、同モバイルOSの普及状況に関するデータを初めて発表した。
データによると、10月7日時点で、iOS 10は「App Store」にアクセスする端末の54%を占めた。「iOS 9」は38%、それより古いバージョンは8%だった。
データの見方や、どの数字を信頼するかにもよるが、iOS 10の1カ月間での普及ペースは過去最速かもしれない。
公開後わずか1週間で、iOS 9は普及率50%を突破した。Appleはそれについて当時、「過去最速の普及ペース」と発表した。同社はiOS 10については、同様の発表を行っていない。
しかし、公開後1カ月間のiOSの普及について、アナリティクス企業のFiksuとMixpanelが発表した別のデータは、iOS 10の普及ペースが過去のどのバージョンよりも速いことを示唆している。
両社は、iOS 10がAppleの全モバイル端末のうちの3分の2で動いているとしている。FiksuのiOSトラッカーのデータからは、リリース後の最初の20日間こそは「iOS 6」「iOS 7」「iOS 9」の方が速いペースでインストールされたが、その後はペースが鈍化し、リリースから1カ月後の普及率は6割ほどだったことがうかがえる。
これと対照的に、iOS 10はリリース後14日目からインストールが進んで、28日目には68%に到達。公開後1カ月間でみると最速の普及ペースを記録している。
公開から2週間が経った頃に突然インストールが進んだ理由は明らかでないが、安定性の向上が図られた、9月23日の「iOS 10.0.2」公開と関係している可能性がある。
またiOS 10公開直後は、アップデート後にiPhoneが動作しなくなったという報告が相次いだ。Appleはすぐに問題の芽を摘み取ったが、iOS 10のスタートが振るわなかったのは、この報道を知ったユーザーが慎重になったことと関係している可能性もある。
Fiksuは、同社のアナリティクスSDKを利用したアプリを搭載する、アクティブな端末の動きからデータを割り出している。また、米国や欧州のデータが取れやすい傾向にあるため、アジア太平洋地域の状態が反映されづらい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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