クラウドベースのファイル共有サービスを手掛けるDropboxは米国時間10月11日、「iOS」版アプリのアップデートを提供開始した。「iOS 10」向けに、新たな生産性機能が追加されている。
新機能には、Dropbox内からPDFファイルへの署名、ワークフローを高速化する新しいロック画面ウィジェット、「iMessage」内におけるDropboxファイルの共有とアクセス、ピクチャインピクチャが含まれる。
発表された全機能の中で最も目を引くのは、おそらくPDF署名機能だろう。この機能により、ユーザーは、モバイル機器のDropboxアプリからPDFファイルを開き、アプリ内で署名を直接書き込める。PDFへの署名は、ごく基本的な作業だと考えられるが、日常的に文書に署名する必要がある企業にとっては依然として泣き所だ。
Dropboxではまた、AppleのiMessageプラットフォーム内におけるDropboxファイルの検索と共有も容易になった。この連携強化の狙いは、ユーザーが特定のタスクを実行する際に、両アプリを切り替える手間を減らすことだ。同様に、iOS 10用のロック画面ウィジェットにより、1回タップするだけで、ファイル、文書、領収書などの作成、閲覧、スキャン、Dropboxへのアップロードといった操作が可能になる。
Dropboxは、「iPad」でのピクチャインピクチャ環境もサポートする。これにより、別のアプリで作業しながら、Dropbox内の動画を視聴できる。同社によると、数週間後に画面分割機能のサポートを開始する計画だという。
全体的にみると、今回のiOS版アプリのアップデートは、Dropboxの基本であるファイル共有から先へ進み、同プラットフォームにおける生産性機能を強化する継続的な取り組みの一部だ。Dropboxは6月、個人、チーム、企業向けの一連のコラボレーションツールを提供開始した。
Dropboxはさらに7月、管理者用ダッシュボードを改良した。また、企業にとってより使いやすいプラットフォームにすることを目指し、文書の共有、整理、セキュリティをフォルダレベルでコントロールする機能を追加している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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