Googleのクラウド担当シニアバイスプレジデントを務めるDiane Greene氏は米国時間9月29日、Googleのクラウド事業を再編し、正式に「Google Cloud」という新たなブランドとすることを発表した。
Greene氏はカリフォルニア州サンフランシスコで開催されたイベントで、「Googleのすべての力がCloudの中にある」と述べた。さらに、当初は「『Google for Work』『Google Cloud Platform』『Google Apps』『Enterprise』といった形だった」(Greene氏)とし、この企業向けの事業は、「Android」からセキュリティの高い「Chromebook」、Google Cloud Platformや機械学習機能にいたるまで、「Google独自の幅広いテクノロジ、ソリューション、製品」を提供すると述べた。
Greene氏が2015年にGoogleに加わって以来、Googleは法人顧客を取り込むための組織的な取り組みを進めてきた。クラウド分野のこうした顧客をめぐってAmazon Web Services(AWS)らと競争する必要がある。Greene氏は入社以来、200社を超えるGoogleのパートナーや顧客と協議してきたと述べた。Googleはエンタープライズ事業に真に本腰を入れているのかという疑念は、ようやく消えつつあるとした。
さらにGoogleは同日、エンタープライズ向けの新しいクラウド技術と機械学習ツールを発表した。Airbus、Home Depot、Snap Inc.(元SnapChat)、Evernote、Niantic Labs、Telus、Accenture、Pivotalなど複数の主要パートナーも紹介された。
またGoogle Cloud Platformの規模拡大に伴い、Google Cloudの新しいリージョンが追加される。ムンバイ、シンガポール、シドニー、米国北バージニア、サンパウロ、ロンドン、フィンランド、フランクフルトの8カ所に開設される予定だ。現在、同サービスを利用するエンドユーザーは10億人を超える。
Google Cloudのバイスプレジデントを務めるBrian Stevens氏は「新しいリージョンへと拡大することで、さらに高いパフォーマンスを顧客に提供する」とブログ記事で述べた。Googleが最近オレゴンに新たなリージョンを設けたことで、顧客に対するレイテンシが最大80%改善されたという。
Googleはさらに、顧客エンゲージメントの強化を目的とし、Google Cloud Platformのチームで新たな役割を担う「Customer Reliability Engineering(CRE)」を発表した。Googleのエンジニアで構成されるこれらのチームは、顧客の運用チームと連携し、重要なクラウドアプリケーションの信頼性に対する責任を共有する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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