Googleは2010年以来、「Nexus」スマートフォンを毎年発売している。Nexusシリーズはサードパーティーのメーカーが製造するデバイスで、「Android」OSのその年のバージョンが最初に搭載されるのが特徴だ。Nexusは後に、Appleやサムスンの最上位スマートフォンより安価で、よりハイエンドの機能が搭載された端末を意味するようになった。
ただ、2016年は少し事情が変わりそうだ。ここではGoogleブランドの次期スマートフォンについて、これまでに判明している情報や、現在のうわさの内容を紹介する。
ウェブ上のうわさでは、GoogleはNexusブランドを廃して、代わりにPixelを採用する意向だという。なぜだろうか。確かなことは分かっていないし、今のところうわさの域を出ないが、Googleは既に「Pixel C」タブレットを提供しているため、この名称は少なくとも筋が通ってはいる。うわさが本当だとしたら、Pixelと「Pixel XL」の2機種のスマートフォンが登場するはずだ。これも辻褄は合っている。2015年も、「Nexus 6P」(Huawei製)と、比較的小型で軽量の「Nexus 5X」(LG製)の2機種のNexusスマートフォンが発表されたからだ。
筆者はこの件に関して、いかなる内部情報も得ていないが、あえて推測するなら、Googleは一からやり直したいと考えているのではないだろうか。Nexusシリーズの番号付けの収拾がつかなくなっているからだ。製品名が6Pと5Xでは、同じ世代に属するスマートフォンという印象を受けない(実際には同世代だ)。それに、2種類の「iPhone 7」スマートフォン、サムスンの4種類の「Galaxy 『7』」スマートフォン、ZTEの「Axon 7」などがある中で、また「7」の番号を冠した製品を発売したら、うんざりされるだろう。既存の「Nexus 7」と「Nexus 9」の問題もある。Googleは製品名の選択肢がなくなってきているのかもしれない。これは同社のスマートフォンに新たな理念や価格帯を取り入れるいい機会にもなるだろう。
Googleが間違いなく次期スマートフォンを披露すると断言はできないが、サンフランシスコで10月4日に長方形の何かが発表されるはずだ。このイベントに関するGoogleのウェブサイト、ジャーナリストへの招待状、巨大な広告板、新しいテレビコマーシャルのすべてに、スマートフォンのような形状の長方形が登場し、それにGoogleの「G」のロゴが添えられている(動画版では、Googleの検索バーがさまざまな形に変わっていくアニメーションも表示される)。
先に述べたように、確実に判明していることは何もないが、Pixel、Pixel XLと呼ばれるかもしれないスマートフォンについて、多くのうわさやリーク情報を耳にしている。小型モデルは5インチスクリーン、大型モデルは5.5インチディスプレイになるという。製造はHTCが担当し、価格は649ドルからになると言われている。Pixel XLはそれより高くなるだろう。Googleから購入できる分割払いオプションや、「AppleCare」のような延長保証が用意される可能性もある。
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