Appleは2015年4月にApple Watchをリリースしてから18カ月間、スマートウォッチ市場では首位を走り続けている。ウェアラブルデバイス市場でも、Fitbitに次ぐ2位だ。Apple Watchが市場を作っている点は明らかであり、Appleの善し悪しで、市場を伸ばしも、縮めもするという状況だ。
Appleは第2世代となるApple Watch Series 2を、9月16日にリリースした。iPhone 7とともにリリースされたこのデバイスを、先行して2週間試してきたレビューをお届けする。
ちなみに、筆者は、Apple Watch(ステンレススチール)42mm スペースブラックを使用してきた。基本的には、このモデルとの比較となる。
これまで、アルミニウムケースには「Apple Watch Sport」、ステンレススチールモデルには「Apple Watch」、ゴールドモデルには「Apple Watch Edition」という名称が与えられてきた。
しかし今回は、「Apple Watch Series 2」に束ねられ、モデル名に素材とカラーが入るように改められた。筆者がレビューしたのは、「Apple Watch Series 2 42mm スペースグレーアルミニウムケース」となる。
なお、これまで販売してきたApple Watch Sportは、「Apple Watch Series 1」としてラインアップに残される。また、Apple Watch Editionからはゴールドモデルがなくなり、その代わりに真っ白なセラミックモデルが追加された。
Apple Watch Series 2は、これまでのApple Watchと同じデザインを踏襲する。外装の違いを見つけるなら、マイクの穴が2つに増えたことだ。
同じ42mmアルミニウムケースで比較すると、厚さは0.9mm、重さは4.2g増した。Apple Watch Sport 42mmモデルは30gであったことから、34.2gのボディは以前のものと比較して、手首に重さを感じる。
Apple Watch Series 1が残された理由は、価格の安さもさることながら、軽い時計が欲しいというニーズに応えることになるだろう。
さて、重くなった理由はバッテリの増加だ。
Apple Watch Series 2の心臓部「S2」プロセッサはデュアルコア化とGPUの内蔵で、60フレームのアニメーション再生をサポートする。そしてwatchOS 3と相まって、アプリの起動速度は実用レベルになった。
高速なプロセッサは、後述のGPSとともに、バッテリ消費の増加に直結する。これを補い、Appleが設定している「1日のバッテリーライフ」、すなわち18時間を満たすための措置と言える。
筆者は2週間、朝起きてApple Watchを装着し、徒歩での通勤20分の往復をGPS機能を利用した「屋外ウォーキング」のワークアウトで使用し、夕方30分ほどの「その他」ワークアウトを実行する、というパターンで過ごした。
こうした使い方で夜寝る前の段階で、バッテリ残量は60%程度を確保していた。朝起きても50%以上の残量があるため、2日間は充電しないで使うことができるほどに、バッテリライフは伸びていることになる。
以前のApple Watch 42mmモデルではせいぜい1日半が限度だったことを考えると、これまで以上にバッテリが持つスマートウォッチになったと言える。
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