Facebookが、プロトタイプ製造を手がける新興企業のNascent Objectsを買収した。これは、ハードウェア製品への取り組みを拡大する可能性を感じさせる動きと言える。
Nascent Objectsは米国時間9月19日、自社のウェブサイトでこの買収を発表した。同社は、小型の回路基板、3Dプリント、およびモジュール設計を利用して試作品をすばやく製作できるモジュール式家電製品プラットフォームを開発していた。
Facebookはハードウェア企業として知られる会社ではないが、子会社のOculusが手がける仮想現実(VR)プラットフォームは、これからさまざまな製品を生み出す可能性がある。Oculusは現在、複数のハードウェア企業と提携している。
今回の買収で注目すべき点は、Nascent Objectsが開発していた製品だ。Nascentでこれまで知られていたのは、「Droppler」と呼ばれる製品で、家庭での水の使用量を把握し、ゲーム的な仕掛けを用いて水の利用習慣を変えることができるというものだった。
また、Nascentの基板は、記憶装置を備えたデュアルコアの小型コンピュータで動作し、ワイヤレスアクセスが可能だった。Nascentが公表していた仕様は次のとおりだ。
さらに、カメラ、スピーカ、マイク、3次元計測、赤外線、近接感知、ジェスチャー用のモジュールや、湿度、温度、高度、バッテリ用のセンサーも開発していた。Nascentの製品仕様ページによれば、さまざまなサイズのバッテリ、ドローンモーター、ディスプレイ、GPS用モジュールも開発中だったようだ。
これらのことを考慮すると、Nascent Objectsの買収によって、Facebookはさまざまなフォームファクタをすばやく試せるようになるだろう。また、Nascent Objectsの開発者エコシステムを活用してプロトタイプを増やし、さまざまな分野にリーチを広げられるようになるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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