9月5日、ノルウェーのAftenpostenは戦争の歴史を変えた7枚の写真に関する記事を公開したが、その中にはベトナム戦争のナパーム弾で重度の火傷を負ったのちに裸で駆けてくる裸の少女の写真も含まれていた。これは当時Associated Press(AP)の写真家だったNick Ut氏が撮影しピューリッツァー賞を受賞した写真だ。
FacebookはAftenpostenの記者のページから同記事を削除し、その後Aftenpostenのページ自体からも削除し、裸の少女の画像はFacebookのヌード規定に違反すると述べた。
これに対して、ノルウェーのErna Solberg首相をはじめとするFacebookユーザーらは、写真削除に対する抗議として同じ写真を自身のページに投稿した。こうした抗議の写真をFacebookはすべて削除してきた。
Solberg氏はその後、続く検閲への批判として裸の少女を黒く塗りつぶした写真を、同じように黒く塗りつぶしたその他の歴史的写真とともに再投稿した。
「児童ポルノの検閲と歴史の検閲の違いを知るべきだ」とSolberg氏はReutersに述べている。
こうした騒動を経て、Facebookは態度を改めた。
「歴史的に重要な象徴的写真であることを考えると、削除することでコミュニティーを守るよりも、共有を許可する方が高い価値をもたらす。そのため、Facebook上で削除されたことが分かっているこの画像については、復活させることを決めた」と同社はコメントした。
Facebookは、「ナパーム弾の少女」の写真が再び投稿できるようになるまでアルゴリズムの調整に数日かかるとしていたが、 AftenpostenはFacebookが態度を改めた直後に写真を投稿している。Solberg氏のページから削除された投稿も既に復活した。
Zuckerberg氏は2週間前、Facebookはメディア企業でもコンテンツプロバイダーでもないと主張していたが、Hansen氏は書簡の中でZuckerberg氏を「世界で最も有力な編集者」だとして、無責任に行動していると非難した。
「Facebookのミッションステートメントには、『オープンでつながりのある世界を実現したい』と書かれている。実際には、ごく表面的な意味でしかこれを実行していない」(Hansen氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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