Microsoftは、「Windows」の7と8.1、「Windows Server」の2008 R2、2012、2012 R2を月例パッチ制度に移行させる計画を5月に明らかにしていた。
米国時間8月15日、それらのOSを対象とする月例パッチ制度の開始時期が2016年10月であることが分かった。Microsoftは「.NET Framework」についても、10月に同様の月例パッチ制度に移行する。
定例パッチとは、単純に複数のパッチをまとめて、単一のアップデートとして提供することだ。これらの定例パッチが、それらのプラットフォーム向けの個々のパッチに取って代わることになる。Microsoftによると、個々のパッチを提供する方式では、ユーザーや管理者は適用するパッチを選択することができるが、そのせいで断片化が発生し、PCごとにインストールされたアップデートの組み合わせが異なるという事態を招いたという。
15日のブログ記事にはこう書かれている。
「定例パッチは、より少ないアップデートでユーザーがシステムを最新の状態に保つことを可能にし、大量のアップデートをインストールしなければならない管理者の負担を最小化する」
これらの定例パッチで提供されるパッチの種類には、セキュリティに関するものと信頼性に関するものの両方が含まれる。「Servicing Stack」と「Adobe Flash」向けのアップデートは、これらの定例パッチには含まれない。
今後予定されている月例パッチは、「Windows Update」「Windows Server Update Services」(WSUS)、「System Center Configuration Manager」(SCCM)、「Microsoft Update Catalog」で公開される(Microsoftは、どのブラウザでもUpdate Catalogサイトを利用できるようにするため、現在修正作業に取り組んでいる。現状では、同サイトは「ActiveX」のサポートを終了したブラウザに対応していない)。
新しい月例パッチがリリースされれば、前月の月例パッチは不要になる。最終的な目標は、これらの月例パッチを完全な累積パッチにすることだ。累積パッチには、チームが過去にリリースしたパッチも含まれるので、ユーザーは最も新しい単一の定例パッチをインストールするだけでいい。
15日のブログ記事によると、2016年10月以降、Windowsはセキュリティのみのアップデートもリリースする予定だという。このアップデートには、各月の新しいセキュリティパッチのみが含まれる。以前のように個々のパッチは提供されなくなる。このセキュリティアップデートはWSUS、SCCM、Microsoft Update Catalogから入手可能になるが、Windows Updateでは提供されない。このことは、セキュリティアップデートのダウンロード場所を変更しようとするMicrosoftの動きを示す兆候の1つなのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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