7月5日~7月11日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleは2007年6月29日に、初代iPhoneを米国で発売した。また日本では、翌年に第2世代モデルであるiPhone 3Gが7月11日から発売された。
もちろん販売台数の上では、米国や日本などの一部の国を除いては、必ずしも支配的な数字を取れているわけではない。しかし、Appleという企業価値を世界最大規模に押し上げ、潤沢な資金でじっくりと「自分たちのやりたいこと」を自由に展開できる状態を作り上げることにiPhoneは成功した。そして、このことまで正確に予測できた人はいなかった。
iPhoneの販売台数は現在、ピークアウトしているのではないかと見られている。2016年の新モデルとその売れ行きを見るまでは早計だが、こればかりはiPhoneの性能云々以上に、世界的な経済状況のほうが、重要な指標になるかもしれない。
CNETには2007年当時のiPhoneと競合製品の写真スライドが掲載されている。iPhone以前は、確かに、薄型でスタイリッシュなボディのMOTORAZRは憧れの的だった。同時に、インターネット接続とコミュニケーションを強化したSidekickや、その現実解としてのBlackBerryが重要な役割を果たすと考えられてきた。
しかし、iPhoneの登場で、タッチスクリーンのスマートフォン全盛の時代となり、BlackBerryはその役割を終えつつある。スマートフォンに対するセキュリティ懸念の点から、BlackBerryのネットワークやデバイスへの評価も緩やかな下降となったが、現在はAppleが、BlackBerryに寄せられてきたセキュリティやプライバシーを叶えるべく、猛アピールを続けているところだ。
筆者は、今後のスマートフォン市場については、もうしばらくは、iPhoneとAndroidの牙城を崩すような第3の勢力の登場はないと考えている。ただし、AppleもGoogleも、安定している時期に「次」を作り出そうとしていることもまた事実だ。
Googleにとっては、人工知能を武器にした全く新しいコンピューティング環境へのチャレンジがそれにあたる。そこにはすでにAmazonが名乗りを上げており、今後競争が激しくなっていくことになるだろう。
一方Appleは、「デバイスメーカー」であるという軸を堅持していくことが重要だろう。これによって、Googleとの差別化を明確にすることができ、そしてセキュリティやプライバシー面をクリアしつつ、より生活に深く関与し続けるためのブランドであり続ける道筋がつくのだ。
「iPhone 7」、ワイヤレス充電と防水防塵性能を搭載か(7/7)CNETには、次世代のMac向けOSであるmacOS Sierraのプレビュー版のレビューが掲載されている。6月13日に発表された同OSは、9月に正式リリースが行われるとみられており、現在パブリックプレビュー版も公開されたことから、一般の人々も試せる。
macOS Sierraの特徴は、iPhone、iPadでおなじみのSiriが搭載されたこと、Apple Payをウェブサイト上で利用できる機能が追加されたこと、Apple Watchを利用してロック画面をパスワード入力なしで解除する機能が搭載されたことが挙げられる。
Siriは、特に情報や画像検索による生産性の向上のアイデアが実現されている。例えばスポーツの結果を調べれば、リアルタイムで更新される情報の小窓を通知センターに保存しておける。Siriによる画像検索の結果からは、編集中の文書に直接ドラッグして画像を利用できる。
その一方で、iOSに搭載されているような時計アプリがないことから、タイマーはセットできない。ただし、リマインダーアプリを応用して、必要なタイミングで通知を出すことは可能だ。
MacでのSiriはまだまださまざまな機能が追加されていく可能性がある。iOSよりも制限がない分、より自由度の高い音声アシスタントのアイデアを期待できるだろう。
また、macOS Sierraに加えて、iOS 10についてもパブリックプレビュー版の公開が始まった。ユーザーは、普段主として利用してないデバイスに対して、バックアップを取った上で、プレビュー版をインストールして試そう。
iOS 10では、WWDC16の基調講演で語られていなかった機能を試すこともできた。
例えば、ロック画面の挙動は大きく変わっている。カメラ起動のジェスチャーはアイコンを下から上にスワイプするのではなく、画面のどこでも、右から左にスワイプすればよくなった。また、ウィジェットやリッチ通知でアプリの情報にアクセスする機会も増えることから、ロック画面のままでロック解除済みの状態にすることもできる。
Apple WatchではBreatheアプリを追加してマインドフルネスに踏み込んでいるが、ヘルスアプリを見ると、これに加えて睡眠についても、健康管理の大きな役割として追加された。時計アプリには「Bedtime」と呼ばれる睡眠時間の管理と計測のアプリが備わっており、寝る時間の通知と目覚ましの役割を果たしてくれる。
iOS 10の正式リリースは9月の予定だ。
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