Appleの次期モバイルOSおよびコンピュータOSの最初のパブリックベータ版が、まもなく多数の端末にインストールされようとしている。
「iOS 10」と「macOS Sierra」の両方が、登録済みのユーザーを対象にAppleのウェブサイトからダウンロード可能となった。これらのソフトウェアパッケージにはこれまで、登録済みの開発者しかアクセスできなかった。どちらも、2016年6月にサンフランシスコで開催されたAppleのWorldwide Developers Conference(WWDC)で発表されている。
iOS 10により、「iPhone」と「iPad」のOSにさまざまな改良と新機能が追加される。例えば、ロック画面とコントロールセンターが変更され、「Siri」の応答が賢くなり、「Photo」アプリが改良される。また「Messages」がカラフルにアップグレードされ、「Apple Music」と「Apple News」の外観と操作性が新しくなり、スマートホーム制御専用の「Home」アプリが追加され、対応端末上での「3D Touch」の適用範囲が拡大されている。
一方、macOS Sierraにも、さまざまな改良が加えられている。複数の「Mac」間での「iCloud」デスクトップ同期や、ピクチャインピクチャ動画機能のほか、今回初めて、SiriがMacデスクトップで使用できるようになる。またSierraでは、iPhoneとの統合性が強化されており、Macでのショッピングに対してiPhone上の指紋リーダーによる「Apple Pay」認証が一部の国で可能なほか、「Apple Watch」を近くに持ってくるだけでMacのロックを解除することができる。
いずれかのOSに興味のあるAppleファンは、今回の最初のパブリックベータ版にすべての新機能が搭載されているわけではないことに注意する必要がある。また、ベータ版であることを考えて、普通のユーザーはどちらのOSもインストールしないことを強く推奨する。そして、たとえ主には使っていない2台目の端末であっても、インストールの前にしっかりとバックアップを取るようにしてほしい。
AppleがWWDCで発表した、他の2つのOSアップグレード(Apple Watch向けの「watchOS 3」とApple TV向けの「tvOS」)については、パブリックベータ版は提供されない。しかし、4つすべてのOSアップグレードの正式版が、2016年中に対応端末を対象に無償で一般提供される予定である。少なくともiOSに関しては、そのタイミングは通常、次期iPhoneの発表と発売の間(例年では9月中旬)となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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