Microsoftもブロートウェアにはうんざりしているようだ。
同社はシステムを「リフレッシュ」して新しい「Windows 10」をインストールするツールを開発した。このツールの狙いは、プリインストールされたジャンクアプリを削除することだ。こうしたアプリは、ほぼすべてのコンシューマー向け新品PCにバンドルされており、セキュリティ脆弱性があることも多い。
このツールが最初にリリースされたのは5月のことだが、先週リリースされた「Windows 10 Anniversary Update」の「Fast Ring」向けテストビルド第2弾より、同OSに含まれるようになった。
この新しいテストビルドについては、米ZDNetのMary Jo Foley記者が別の記事で報じている。
更新されたコミュニティーページでMicrosoftが述べたところによると、この機能はWindows 10の新しいコピーを再インストールし、「ブロートウェア」または「クラップウェア」として知られるサポートアプリケーションのほか、必要なハードウェアドライバも削除するという。
これらのプリインストールアプリは多くの場合、新品のノートPCやデスクトップに搭載されており、一部の「Android」端末にも搭載されていることがある。一般に端末メーカーによって追加され、多くの場合、OSの奥深くに組み込まれているため、削除するのが難しい。さらに悪いことに、プリインストールアプリには、さまざまなセキュリティ脆弱性が含まれることが多く、端末の所有者を危険にさらしている。先頃、あるセキュリティ企業の調査によって、PC大手5社が少なくとも1つの重大なセキュリティ脆弱性を含むブロートウェアをインストールしていることが明らかになった。それらの脆弱性が原因で、端末のセキュリティが危険にさらされたり、データを盗まれたりするおそれがある。
Microsoftもそれほど遠くない過去に、同社の果たした役割について批判されたことがある。
Microsoftによると、同社の「Signature」エディションのPCは「最も安全」な端末だという。それらの端末の所有者は、プリインストールされたブロートウェアのことを「気にする必要がなくなる」と同社のウェブサイトには書かれている。しかし、先述したセキュリティ企業の調査では、ブロートウェアが含まれないとされるこれらの端末にも、「多くの場合、OEMのアップデートツールが含まれており、それらがほかのOEMソフトウェアより広範に流通する可能性もある」とされている。
SignatureエディションのPCを購入することは「有益」かもしれないが、それは「エンドユーザーをOEMソフトウェアの脆弱性から完全に守ることを保証するものではない」と同社の調査報告書は結論づけている。
MicrosoftはWindows 10 Anniversary Updateを2016年中にリリースする予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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