社内SNS「Talknote」が聖徳中学・高校に導入へ--iPadでの情報共有や遠隔授業 - (page 2)

 聖徳学園の情報システムセンター長 ICT支援員である横濱友一氏によれば、生徒の保護者は近年、学力だけでなく、コミュニケーション能力を身につけられる教育を求める傾向にあるという。その一方で、日本の教育現場ではそういった教育には力を入れてこなかったと指摘。Talknoteを導入することで、教職員、生徒、外部の機関によるコミュニケーションを活性化させたいと意気込む。

 では、学校向けのツールもある中で、なぜ企業向けのツールであるTalknoteを選んだのだろうか。横濱氏は、いくつかのサービスを比較検討した結果、「生徒間ではメッセージを送らせない」など、同校のニーズに柔軟に対応でき、サーバも安定していた唯一のサービスがTalknoteだったと説明。加えて、課題の提出などの際に重要となる「既読機能」を搭載していたことも決め手となったとした。

「Talknote」の活用事例
「Talknote」の活用事例

 2015年12月からのテスト導入では、教職員の業務連絡に活用することで、情報伝達を効率化するとともに、紙資料の削減にもつなげられているという。また、担任が投稿したクラス日記に対して、生徒から「いいね!」やコメントがつくといった状況が生まれているという。研修旅行ではクラスの各班が、回ったルートを紹介しあうといった用途にも使われたそうだ。

 学校側は、現在約650アカウントある生徒のメッセージをすべて閲覧できるようになっているが、「休日に数時間、通知をオフにしているだけで500通近く溜まる」(横濱氏)など、アクティブに利用されているという。情報リテラシー教育を受けていない高校1~2年生には、4~5月にリテラシー教育を実施し、6月から導入を開始する予定。将来的には、保護者などへの情報共有ツールとしても活用していきたいとした。

「Talknote」を活用したコミュニケーションのイメージ
「Talknote」を活用したコミュニケーションのイメージ

 早稲田大学大学院の教職研究科と連携して、Talknoteを活用した課外授業も進めている。具体的には、中学生が大学院生に対して「中学時代に出会った一番大きなことは何ですか?」といった質問をし、その回答から感じたことをまとめて発表。院生から、発表についての感想をもらうといった内容だ。こうした取り組みによって、生徒たちに多様な生き方や考え方を学んでほしいとしている。

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