皆さんは、ゴールデンウィーク(GW)をどのように過ごされているだろうか。GWの間、旅行などの楽しそうな写真が多数投稿されていた。自分もそのような写真を投稿したという人も多いだろう。一方で、Facebookなどを見ないようにしていた人もいたのではないだろうか。GWや夏休み、年末年始などの長期休暇は、特にそのような“リア充”投稿が増えるため、それがストレスとなりSNS疲れにつながるケースがある。
タイムカレントの「『SNS投稿のリア充疲れ』&『リア充盛り』に関する調査」(2016年3月)によると、Facebookを使用していて「疲れてしまう」「休みたい」もしくは「やめたい」と思ったことがある人は、何と4割を超える43.7%いた。理由の1位は、「他人の『リア充』投稿にうんざりしてしまう」(40.2%)、「タイムラインに入ってくる情報のチェックが追いつかない」(29.4%)、「常にチェックをしていないと不安になる」(24.5%)などとなっていた。
そのほか、「苦手な人ともつながらざるを得ないわずらわしさ」「つながっている人にきちんと対応できない」「自分の投稿に対する反応が気になってしまう」「知らない人から友達申請されるわずらわしさ」「友達と『友達の数』や『反応数』を比べてしまう」「自分自身に投稿するネタがない」「他人の『リア充』投稿に張りあってしまう」「友達の投稿で自分が招待されていなかったことなどを知って傷ついた」などがランクインしている。思い当たる人は多いのではないか。
Facebookでつながっている友達や知り合いの「リア充投稿」を見てイラッとすることがある人は、全体で62.4%(「毎回イラッとする」「イラッとすることが多い」「たまにイラッとする」合計)。一方で、Facebookに“自分自身の状況”を「投稿」した際に、実際よりも「盛った」投稿をしたことがある人は全体で54.2%(「よくある」「たまにある」「一度だけある」合計)だった。
特にFacebookやInstagramは、リア充アピールの場となる傾向にある。リア充合戦に疲れている一方で、自分もリア充アピールしてしまっているのが現状だ。大人でもそうだが、若者ほどこの現象に振り回されている傾向にある。若者におけるSNS疲れの実態と対処法について見ていこう。
高校1年女子A菜は、Instagramなどの投稿を見るのがつらくなった時期がある。A菜のクラスの子たちは、遊んだら仲間たちと撮影してアップする。持ち物や食べ物などもおしゃれだし、正直羨ましいと感じる。「みんなおしゃれで可愛い写真を撮っていて楽しそう。でも自分には投稿するネタがなくて、つまらないと思われているんじゃないかと落ち込む」。必要以上に落ち込むので、最近はInstagramをあまり見ないようにしているという。
私がSNSでつながっている人の中に、「自分は家族の介護でつらいのにみんなは楽しそうで、Facebookを見る度に落ち込んでいた」という人がいた。しかし、その投稿に「うちもFacebookには書いてないけど介護が大変で……分かります」「私もFacebookの投稿を見ていると落ち込むので最近あまり見ていませんでした」などのコメントが複数ついていた。
FacebookやInstagramの投稿を見ていると、誰もがキラキラした充実した毎日を過ごしているように見える。それに比べて自分は仕事もプライベートもぱっとせず、つまらない毎日を過ごしていると感じた人も多いだろう。しかし実際は、SNSに投稿しているのはごく一部にすぎない。特にFacebookは仕事関係者や友人、家族などともつながるため、書けないことが多いという人も多いのだ。ネガティブなことや悩みなどは書かず、あたりさわりのないことしか投稿しない人も多いだろう。
一般的にお祝いで行った高級レストランなど“ハレ”のことは投稿しても、ファストフードで済ませたランチなど“ケ”のことは投稿しないものだ。SNSに投稿していることはほんの一部に過ぎず、外向きの顔にすぎないことを認識しておくと必要以上に落ち込まずに済むだろう。
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