スマホ起点でイヤホンを開発--ソフトバンクC&Sはなぜ自社開発にこだわるのか - (page 2)

OEMでは実現しない本当に使えるノイズキャンセルとは

--このあたりがOEMではだめだった理由でしょうか。

石川氏 それもあります。加えて、デザイン面ですね。


ソフトバンクコマース&サービスのSBS事業本部SBビジネス本部SBS商品統括部デザイナーの大平浩之氏

大平氏 現在ラインアップしているハイレゾモデルのSE-5000HRとスタンダードモデルのSE-1000は、兄弟モデルなので、金管楽器のようなモチーフを採用することで、統一感を持たせています。ラインアップ展開をする上で、デザインによるストーリー作りは非常に大きな役割を果たしますが、OEMではデザイン面の自由度が低く、SoftBank SELECTIONとしての思いを表現しづらい面もありました。

 実際デザインをイチから手掛けることで、兄弟モデルというコンセプトも表現できましたし、カラーバリエーションもスマートフォンで人気の色味を採用しています。

--SE-5000HRで採用されている「カッパー」は珍しい色味ですね。


ソフトバンクコマース&サービスのSBS事業本部SBビジネス本部SBS商品統括部商品企画部企画2課の小宮義徳氏

大平氏 SE-5000HRはハイレゾ対応の上位機なので、全体的に高級感を感じさせるデザインに仕上げています。ハウジングの後ろの形状もスリムにすることで、耳に装着した時に見えるかっこよさ、かわいさを重視しました。カラーバリエーションはブラック、ゴールド、カッパーの3色で、企画と相談しながらこの3色を選びました。

小宮氏 商品企画とては、ブラック、ゴールドときて、もう1つは、キャッチーになる色にしたいと思っていて、ターゲットユーザーは大人のイメージでしたから、落ち着きを表現しつつ変化の付けられる色としてカッパーを採用しています。

大平氏 アルマイト仕上げなので調色は大変難しく、溶液につける時間で色みが変わってしまいます。実際、工場に赴いて色みを確認しながら、調整していきました。

「SE-5000HR」
「SE-5000HR」

--カラーバリエーションは商品企画の方が指定されるのですか。

小宮氏 ユーザーターゲットが男性か女性か、年齢層はどのくらいか、どういうライフスタイルを好むか、などのパーソナルデータのようなものを作成し、そこからデザイナーなどを含めディスカッションしていきます。

 SE-1000は、ブルー、レッド、ピンクなどポップな色みを採用し、学生や女性に使っていただけるようなイメージで作りました。それに対してSE-5000HRは、30~40代をターゲットにしていて、年齢でまずはセグメント分けをする感じですね。

「SE-1000」
「SE-1000」

 最新のBluetoothモデル「WS-7000NC」は、ノイズキャンセリングも搭載しているため通勤、通学で使うことを想定しています。そのためスタンダードなブラックは決まっていて、もう1色に何にしようかなと。

大平氏 通常であれば、ホワイト、シルバー辺りをチョイスすると思いますが、あえてゴールドを採用しました。これはiPhoneに代表されるよう、スマートフォンの人気色ゴールドとの相性を考えて採用したものです。この辺りのチョイスはSoftBank SELECTIONならではだと思っています。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]