「Itanium」チップをサポートしなかったことに対する損害賠償として、Hewlett-Packard Enterprise(HPE)がOracleを相手取り、30億ドルの支払いを求める訴えを起こした。
旧Hewlett-Packard(HP)とIntelがItaniumを最初にリリースしたのは2001年のことだ。だが、このIA-64プロセッサは性能が貧弱で、初の航海で沈没したタイタニック号にかけて「アイタニック」というあだ名がつくほどだった。DellやIBMをはじめとするベンダーは、Itaniumベースのシステムをごく短期間だけ販売したが、すぐに製造を打ち切っている。このItaniumチップの生産が、HPにとっては凋落の始まりとなった。
こうしたItaniumの悪評にもかかわらず、HPとOracleの2010年の和解合意により、OracleはHPがItaniumベースのサーバの製造を終了するまで同プラットフォーム用のソフトウェア製品を販売することを義務付けられていた。しかし合意からほどなく、HPがいずれItaniumの生産をやめることを計画しているとの理由から、Oracleはこのプロセッサのサポートを終了すると発表した。
これを受けて、HP(その後、HP Inc.とHPEに分社)はOracleを訴え、勝訴している。
それから4年を経た今、HPEはこの件について損害賠償を請求しようとしている。米国時間5月31日に行われた冒頭陳述で、同社はOracleがSun Microsystemsを買収してからまもなく、Sun製品により多くの顧客を導くためにItaniumプラットフォームを放棄したと主張した。
一方、PC Worldの記事によると、Oracle側は2012年の判決の後、Itaniumのサポートを続けると発表した時点でHPへの義務は果たされたと反論しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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