Googleは2016年、Google I/Oの開催場所を同社本社に戻す。サンフランシスコのコンベンションセンターではなく、本社の裏庭にある(というわけでもないが)ショアラインアンフィシアターの野外コンサート会場で開催される。Google I/Oは本来、Googleプラットフォームの利用について開発者に伝えるのが目的のイベントだが、大きな注目を集めているのは、インターネット大手である同社の製品のアップデートや、まったく新しい大きな発表があると期待されているからだ。
Googleが同イベントで何を披露するのか定かではないが、公式日程とうわさをもとに推測するのは難しくない。ここでは、筆者がGoogle I/O 2016の発表内容として予測しているものを紹介する。
2016年はすでに、仮想現実(VR)の年と言えるほどの状況になっている。カンファレンスのスケジュールに「VR at Google」(GoogleのVR)というセッションを用意して、GoogleもVRのアピールを忘れていない。これは当然だろう。同社は数年前のGoogle I/Oから仮想現実と拡張現実(AR)を取り上げてきたからだ。安価なポータブルVRビューア構想「Google Cardboard」は、過去2回のGoogle I/Oで紹介されており、2016年に新しい展開が見られる可能性は高い。
確かに、VR関連のうわさは多く流れている。IT界のカリスマPete Rojas氏(GizmodoとEngadget両方の創始者)は米国時間5月11日、「来週はAndroid VRが必ず発表される」とツイートしており、さらに「スタンドアロンのヘッドセットだろう」とも述べている。その翌日には、同氏の発言をある程度裏付ける可能性のある報道があった。Google I/Oの開発者向けツールリストに「Google VR」というプレースホルダセクションがあると、Android Policeが報じた。
Android VR will definitely be announced next week, and from what I’ve heard will be less powerful than the Vive or Rift.
— Peter Rojas (@peterrojas) 2016年5月11日
VRの詳細な見通しについては、米CNETのScott Stein記者が、Google I/OでVRに望むことを書いているので、そちらのウィッシュリストも見てほしい。
Project TangoがGoogle I/Oで取り上げられるのは、日程表にある多数のセッションから、確実と言っていいだろう。モーショントラッキングとマッピングの技術は、GoogleのVRとARへの取り組み(上述)に直結しているため、これは納得できる。「HTC Vive」の持ち主が口を揃えて言うように、ゴーグルを装着しているときに現実世界の障害物をよけるためには、「室内をマッピング」する必要がある。
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