世界のスマートフォン市場が縮小していても気にすることはない。Googleの最高経営責任者(CEO)を務めるSundar Pichai氏は、端末がいずれ完全に姿を消し、代わって人工知能(AI)が遍在する時代が訪れると予測している。
Pichai氏は米国時間4月28日、同氏が初めて株主らに宛てた書簡で「未来に目を向けると、次の大きなステップは『デバイス』という概念自体がなくなっていくことだ」とした。
「ゆくゆくは、どのような形態であれコンピュータそのものが、1日を通して人々を支えるインテリジェントなアシスタントになるだろう。われわれは、モバイルファーストからAIファーストの世界へと移行していく」と同氏は続けた。
GoogleがAIに投資するのは、そのような世界に向けた準備を整えるためだ。Googleはあらゆる場面においてユーザーのそばに寄り添い、ユーザーが端末に何も入力しなくて済むように「支援」したいとPichai氏は説明した。
「ユーザーのプライバシーを尊重し、そのデータを保護しつつ、ユーザーがGoogleのサービス間を自然な方法でシームレスに移動し、自分のコンテキスト、状況、ニーズを理解した支援を得られるようにしなければならない」と同氏は記している。
「平均的な親のニーズは、平均的な大学生のニーズとは異なる。同様に、ユーザーが車の中にいる場合と居間にいる場合で求める支援は異なる。スマートなアシスタントはそのようなことをすべて理解し、適時に適切な方法で支援できなければならない」(同氏)
現在知られているような端末はいずれ姿を消すのかもしれないが、Google自体はその域には達していないようだ。同社は28日、新しいハードウェア部門を設立したと報じられた。Motorolaの元社長であるRick Osterloh氏が統括するという。
Re/codeによると、同部門は、Googleの各種「Nexus」端末や「Chromecast」のほか、「Chromebook」や「Pixel C」などの消費者向けハードウェアを担当するという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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