テレビ事業が8年ぶりに黒字化--パナソニック、2015年度は減収も8%増益 - (page 2)

 テレビ事業については「2016年度も引き続き、収益改善を優先した取り組みを推進していく」(河井氏)としたものの、「日本と欧州を中心にプレミアム製品の陣容を強化。4Kテレビの拡販に力を注ぐ考えである」とし、売上高は前年度比7.1%減の3258億円と減収予想だが、営業利益は前年度比2.4倍の31億円と2年連続の黒字化を見込む。

 AVCネットワークスでは、モビリティ、映像・イメージング、コミュニケーション、ソリューションの4つのカテゴリすべてで増収を計画。エコソリューションズでは、ライティングとパナソニックエコシステムズを売上成長の牽引役と位置付ける。オートモーティブ&インダストリアルシステムズでは、成長分野である車載・産業向けに積極的に投資することで固定費が増加。減益の計画とした。

 同社では、エアコン、ライティング、ハウジングシステム、インフォテイメントシステム、二次電池、パナホームの大規模6事業部とテレビ事業部を、規模が大きいものの、利益率が5%以下の事業として重点的にテコ入れする姿勢を示しているが「2016年度は、いまだに収益性が十分でないハウジングシステムとテレビについては引き続き、収益改善に拘った取り組みを推進。二次電池は、成長が期待できる車載・産業分野への積極投資でICT分野の縮小をカバーする」と位置付けた。

 パナソニックは、2016年度以降の事業部の位置付けを、立地や競争力に応じてリソースを集中して売り上げと利益成長を牽引する「高成長事業」、着実な売り上げ、利益を創出する「安定成長事業」、徹底して利益率を向上させる「収益改善事業」の3つに分類。会見では「収益改善事業」について説明した。

 収益改善事業は、2015年度時点で営業利益率が5%以下の事業の中でも、大きな市場成長が見込みにくい事業としており、津賀氏は「収益改善事業の対象は14事業部あり、そのうち半分がAVCネットワークス関連事業」とした。

 この中には、すでに収益改善に向けた方向付けが終わっているテレビ、液晶パネル、半導体のほか、Let's noteなどのITプロダクツと、固定電話などのコミュニケーションプロダクツも含まれているという。

 河井氏は「ITプロダクツは、前年度の不振の原因となった北米でのマーケティングと商品力の強化で建て直しを図る。コミュニケーションプロダクツは、固定電話の寡占化推進に加え、ホームネットワーク事業を拡大する。これらの取り組みに加えて、AVCネットワークス関連の事業では、さらなる事業環境の変化も想定しながら追加的な施策についても並行して検討していく」と語った。

 津賀氏は「収益改善事業は、ゆでガエルのようになんとか踏ん張ろうというのではなく、5年後にその事業が置かれた環境を見たらどうなっているかということを捉え、身の丈にあった形に改革していくことが大切である」と述べた。

 パナソニックは、2016年度以降はIFRSを採用することに伴い、2018年度の経営目標の公表値を一部変更。営業利益目標は5000億円から4500億円になるが「2018年度に増収増益の実現、定着を目指すことは変わらない」(河井氏)とした。

パナソニックの事業部構成
事業部の構成

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