パナソニックと野村不動産が代表幹事を務めるTsunashima SST協議会は、2018年に街びらきをする、スマートシティ「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン」(Tsunashima SST)のまちづくり構想を発表した。
Tsunashima SSTは、神奈川県横浜市港北区綱島東に、集合住宅、商業施設、技術開発施設などを新設するスマートタウン構想。2015年3月に建設が発表された。パナソニックの事業所跡地、約3万7900平方メートルを再開発する方針で、パナソニック、野村不動産のほか、MID都市開発、ユニー、アップル、JXエネルギー、パナホーム、慶應義塾大学、大林組、東京ガスなど10団体が参画する。アップルの技術開発センター「スマート技術開発施設」を建設することでも話題になった。
パナソニックがスマートシティを手掛けるのは、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」(Fujisawa SST)に続き、2弾目。Fujisawa SSTが戸建て住宅を中心とした郊外型モデルだったのに対し、Tsunashima SSTは、集合住宅、非居住施設などを組み合わせた都市型スマートシティを目指す。
街づくりのコンセプトは「この街が、未来をつくっていく Innovating the Future Together」。街の中心には「タウンエネルギーハウス」を設け、住宅や商業、研究施設にガス、電力などエネルギーを一括供給するほか、水素安全管理システムの採用により、燃料電池自動車へ水素を供給する水素活用拠点などを用意する。
新エネルギーと新技術の採用により、Tsunashima SSTでは、2005年比でCO2排出量40%、生活用水使用量30%の削減を目標に据える。
タウン内情報発信拠点として「タウンマネジメントセンター」を設置。このほか、慶應義塾大学による「国際学生寮」やユニーによる商業施設、スマート住宅などの建設が予定されている。
パナソニックの代表取締役社長である津賀一宏氏は「パナソニックでは、家電のDNAを中心に据えながら、お客様にとってよりよい暮らし、よりより世界を、あらゆる空間に広げていくことを目指している。その一環として、工場跡地にスマートシティを建設している。かつては工場としてものづくりの面から地域に貢献していたが、今後は持続的に進化する街づくりを通じて、空間価値を高める貢献をしていきたい」と街づくりに対する思いを話した。
Tsunashima SSTを建設する横浜市綱島エリアは、相鉄線、東急直通線が計画されているほか、新綱島駅も新設される予定。Tsunashima SSTを核に、野村不動産が担当する日吉複合開発計画とあわせ、綱島、日吉エリアを環境未来都市型スマートシティとして街づくりをしていく構えだ。
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