今回の2016年のアップデートで、Appleは初代モデルの問題のすべてではないにせよ、一部に対処している。初代モデルと最新モデル、そして、第2世代Core Mプロセッサ(ややこしいのだが、「Skylake」という開発コード名でも知られるIntelの第6世代「Core」プロセッサファミリーに属する)を搭載するほかのコンピュータは、より一般的なIntelの「Core i3」および「Core i5」プロセッサを搭載するノートPCのメインストリームレベルのパフォーマンスに近づいている。
新しい「Core m3」および「Core m5」CPU(Core Mシリーズは、「Core i」シリーズチップと同じ3/5/7という命名規則を採用した)とともに、新型12インチMacBookは、アップデートされたIntelの「HD Graphics 515」統合グラフィックスも搭載する。それでもゲーマーが満足するような性能は提供しないが、ビデオアプリケーションのパフォーマンス向上には寄与するかもしれない。内部フラッシュメモリの速度も向上しているが、それは事情に詳しくないユーザーなら気づきもしない程度の改善ではないか、と筆者は考えている。
率直に言って、2016年版MacBookと2015年モデルの最も明白な違いは、4つめのカラーオプションであるローズゴールドが追加されたことだ。このカラーは、「iPhone」と「iPad」では既に提供されている。残念なことに、今回のレビューで使ったサンプル機は堅苦しいスペースグレイ(残りの2つのオプションはゴールドとシルバー)である。
このサンプル機は上位モデルであることにも注意してほしい。このモデルの米国での販売価格は1599ドルで、IntelのCore m5プロセッサ、大容量の512Gバイトストレージを搭載する。ベースモデルは1299ドルで、Core m3と256Gバイトのストレージを搭載する。
カラーを除けば、2016年版MacBookのボディは2015年のモデルと全く同じで、重さは2ポンドをわずかに上回る程度(920g)、厚さは13.1mmだ。HP Spectreは13インチディスプレイ(ただし解像度はわずか1920×1080)を10.4mmのボディに搭載するが、そのせいで重さは2.45ポンド(約1.1kg)になっている。HP SpectreはCore i5およびCore i7 CPUも採用しているので、パフォーマンスは大幅に向上しているはずだ。PCメーカーはサイズと重さ、パフォーマンス、バッテリ持続時間のバランスを取らなければならないが、通常はそれら4つのうちせいぜい2つしか大幅に改善できないことが、ますます明白になっている。
レビュー時の価格 | 1599ドル | ディスプレイサイズ・解像度 | 12インチ、2304×1440のスクリーン | PC CPU | 1.2GHzのIntel Core m5-6Y54 | PCメモリ | 8Gバイト、1866MHzのDDR3 SDRAM | グラフィックス | 1536MバイトのIntel HD Graphics 515 | ストレージ | 512Gバイトのフラッシュストレージ | ネットワーク接続 | 802.11acワイヤレス、Bluetooth 4.0 | OS | Apple El Capitan OSX 10.11.4 |
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12インチMacBookは今もAppleの歴史上最も薄い「Mac」である。その理由の1つは、キーボードの下のバタフライ構造にある。本体のほぼ端から端まで広がるキーボードの各キーは非常に大きい。しかし、キーは浅く、キーボードトレイからかろうじて上に出ている程度だ。キーを押しても、ほんのわずか筐体の中に沈むだけである。慣れるには少し時間がかかる。旧式のMacBookや、同様のアイソレーション型キーボードを採用した現代的なほかのノートPCを使っていて、深いクリック感のある物理的打鍵感に慣れている人は、特にそうだろう。筆者も慣れるのに少し時間がかかった。これが筆者のお気に入りのキーボードになることは、決してないだろう。しかし、数日にわたって長時間使用した後、簡単に順応できることに気づいた。筆者は2015年版12インチMacBookで、これまでに10万語以上を快適に入力している。
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