本書は、タイトルに「EXCEL」とあるが、EXCELの解説本ではない。もちろんEXCELの使い方についても説明はあるが、単なる機能の説明をするのではなく、「数字(数値)をどのように使いたいのか」という目的ありきで、機能を解説している。本書の主な目的は、数字をどのように扱うべきか、数字から何を読み取るべきか、数字をどのように見せるのかという、本来、ビジネスパーソンが数字と向き合うときに考えるべきことを伝えることだ。
数字とEXCELの組み合わせで、真っ先に思い浮かぶのは、グラフを作ったり、表計算をしたりといったEXCELの機能をいかにフルで活用することかもしれないが、それでは本末転倒なのだ。何のためのグラフ作りなのか、何のための表計算なのか。EXCELが多機能で、操作も複雑なことから、つい、EXCELの機能を使うことに頭を悩ませてしまう人が多いが、ビジネスで必要なことは、数字そのものと向き合うことであって、EXCELの機能と向き合うことではない。
本書では、数値(データ)の読み方や分析の仕方など、ビジネスの数字の見方をケーススタディを交えて、懇切丁寧に教えてくれる。社会人になったばかりの人からベテランまで、データに弱い人、データをうまく生かせていないと思っている人に最適だ。
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