「数学」と聞いただけで頭が痛くなったり、拒否反応を起こしたりする人でも、ビジネスをしていく上では、「数学的」なものの考え方が必要になることは、経験的に分かるだろう。そして、ビジネスを続けていくに従って、「もう少し数学が分かれば」と考える場面に遭遇する機会は増える。でも「数学かあ……」と尻込みしてしまう人に、本書をお勧めしたい。
著者の永野裕之氏が、文系のパートナーの助けを借りたと最後に書いているとおり、本書は数学にあまり縁のない、いわゆる「文系」でも分かるように書かれている。数学といっても、複雑な方程式を解くものではなく、身近で具体的な例を元に、論理的に考えることを訓練していくような構成になっているので、数学アレルギーの人でも、論理思考に関するビジネス書や、プレゼンテーション資料の作り方などの本を読んだことのある人なら、理解を深めて、より実践しやすくなるだろう。
「常識だから」や「証明済みだから」と言った理由で、丸め込まれたり、諦めたりするのではなく、「あらゆる可能性」や「ほかの可能性」を探れるようになるために、本書で数学への第1歩を踏み出すのもいい選択肢だ。
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