カリフォルニア州サンバーナーディーノで起きた銃乱射事件の容疑者の1人が使っていた「iPhone」のロック解除に際して、米連邦捜査局(FBI)が通常なら考えられないような協力者、つまりプロのハッカーたちの助けを借りた可能性があることがわかった。
米国時間4月12日付のThe Washington Postの記事によれば、ハッカーたちがこれまで知られていなかったソフトウェアの脆弱性をFBIに教えたのちに、問題のiPhoneのロックが解除されたとのことだ。この件に詳しいとされる消息筋がThe Washington Postに語ったところでは、この脆弱性を利用したハードウェアが作成され、FBIはそれを用いることにより、自動消去機能を起動させずにSyed Farook容疑者が使っていた「iPhone 5C」のロックを解除したという。
記事によると、ハッカーには情報提供に対して単発で報酬が支払われたという。ただし、この記事には今回ハッカーにより特定された脆弱性の性質に関する記述はない。
2015年12月にカリフォルニア州サンバーナーディーノで起きた銃乱射事件の容疑者の1人だったFarook容疑者が所有していたiPhone 5cのロックを解除しようとしたFBIの試みは、同局とAppleの間の大きな対立につながった。その法的な争いは、FBIがサードパーティーに端末のロック解除を依頼したことで収束したとされていた。
米司法省は、利用した脆弱性について公表していないが、その手法に関しては一部の議員に説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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