とても薄いAppleのノートPC「MacBook」だが、あの厚みのないボディにキーボードが収められているのは驚異的だ。ところが米国特許商標庁(USPTO)のサイトに掲載されたAppleの特許をみると、Appleはこれに満足せず、さらに進化したより薄く、壊れにくく、汎用性の高いキーボードをノートPCに搭載しようとしているらしい。
この特許は、押された力を検知できる接触センサ層といった複数レイヤを重ね、可動部品を使わずにノートPCなど向けのキーボードを実現する技術。タイトルは「CONFIGURABLE FORCE-SENSITIVE INPUT STRUCTURE FOR ELECTRONIC DEVICES」(公開特許番号「US 2016/0098107 A1」)で、2016年4月7日に公開された。出願日は2015年9月28日。
Appleは、キーが動く従来のキーボードにさまざまな問題があると指摘する。例えば、ごみが入り込むと動きが悪くなったり、電子部品がダメージを受けたりする。ぶつけたり落としたりしたときの機械的衝撃にも弱い。構成する部品の種類と数が多く、故障リスクも高くなる。また、Appleは特許内で触れていないが、部品および組み立ての高コストも短所だ。
これに対しAppleは、各種センサ層や支持層などを重ねてキーボードとして使う技術を特許として出願した。指などで押した力をセンサで認識し、入力処理に結びつける。クレーム(請求項)では、接触フィードバックを生成させる技術もカバーしている。
また、物理的なキーの制約から解放されるので、キーボードのレイアウトもオンデマンドで自由に変えられる。実施例では、キーボード部分を大きなトラックパッドのように使う例も説明されていた。
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