パキスタンで現地時間3月27日にテロ攻撃が発生し、多数の死傷者が出たことを受けて、Facebookは人々が容易に連絡を取り合えるように安否確認ツール「Safety Check」を有効化した。しかし、この機能はテロ攻撃の現場からはるか遠く離れた場所でも動作してしまった。
Safety Checkは影響を受けた地域にいるユーザーに安否確認のメッセージを自動的に送信する。ユーザーが「自分の無事を報告」をクリックすると、Facebook上の友達に通知される。
しかし、自爆テロ犯がパキスタンのラホールにある公園で65人を殺害し、280人を負傷させた後、米国と英国の一部Facebookユーザーに「大丈夫ですか。あなたは今、パキスタンのラホールにあるグルシャン・エ・イクバル公園での爆発の影響を受けた地域にいるようです。無事であることを友達に報告してください」というメッセージが届き、困惑させた。
爆発現場から何千マイルも離れた場所でこの通知を受信したFacebookユーザーの一部は、困惑した気持ちをTwitterで表した。
Facebook thinks I'm in #Pakistan (I'm not). My 1st experience w/ its Safety Check feature, & it's a little intense. pic.twitter.com/J4k7mVQFXu
— Postcards & Places (@postcardsplaces) 2016年3月27日
この問題がどれほど広範なものなのかは、現時点では不明だ。Facebookはこの問題を修正した後、影響を受けたユーザーに謝罪した。
Facebookの広報担当者は、「パキスタンのラホールでの自爆テロを受けて、当社は27日、同地域でSafety Checkを有効化した。残念ながら、この攻撃の影響を受けていない多くの人々に安否確認のメッセージが届いてしまった。当社は対処してこの問題を解消済みであり、誤った通知を受け取ったすべてのユーザーに謝罪したい」と述べた。
Safety Check(先週、ベルギーのブリュッセルで空港と地下鉄を襲った自爆テロ攻撃の後にも有効化された)を利用すれば、自分が無事であることを友達に伝えることができる。危機対応において、インターネットが必須にツールになった多くの事例の1つだ。
Safety Checkがテロ行為を受けて有効化されたのは、2015年11月にパリで起きたテロ攻撃が最初だった。それまで、この機能は自然災害の後にだけ使われていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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