当初、iPhone SEには「旧式」のテクノロジが使われると考えられていた。プロセッサは「iPhone 6」に搭載された2014年の「A8」チップと予想されていたが、そうなると、新しい「A9」プロセッサに依存する「Live Photos」や常時オンの「Siri」は搭載されないだろう。
しかし、iPhone SEは、以前予想されていたよりもiPhone 6sの小型版に近いものになりそうだ。Bloomberg Businessweekに掲載されたAppleのハードウェアテクノロジ担当シニアバイスプレジデントJohny Srouji氏に関する記事では、iPhone SEのCPUはiPhone 6sやiPhone 6s Plusと同じものだとされている。
ある情報筋によると、Appleは3月に新しいiPadと小型スクリーンのiPhoneを発表する予定で、これらの端末には最新の「A9X」チップとA9チップがそれぞれ搭載されるという。この情報筋はAppleの計画に詳しい人物だが、公にコメントすることを許されていない。
うれしい情報はほかにもある。アナリストのKuo氏など複数の情報筋は、iPhone SEにA9プロセッサが搭載される可能性を示唆している。そのようなアップグレードに加えて、2GバイトのRAMが搭載されたとしたら(これもうわさだが)、iPhone SEの性能はiPhone 6sと肩を並べることになるだろう。アジアのサプライチェーンと通じる情報筋は、iPhone SEに1642mAhのバッテリが搭載されるとも予想している。これは、iPhone 5sに搭載の1570mAhバッテリを若干上回る容量だ。
最低でも、AppleがiPhone SEに「Apple Pay」機能を追加して、他のiPhoneモデルと合わせることは理にかなっている。そのためには、iPhone 5sに非搭載だった近距離無線通信(NFC)を追加する必要がある。
カメラに関しては、最新技術を期待してはいけない。つまり、iPhone 6やiPhone 6 Plusと同じ8メガピクセルのままという可能性が高く、トップエンドのiPhone 6s Plusの光学手ぶれ補正は、ほぼ確実に搭載されないということだ。9to5mac.comによると、iPhone 6sシリーズで初登場した人気機能Live Photoが搭載されるという。
ストレージ容量についても、現状維持と考えるべきだ。128Gバイトモデルは提供されないが、16Gモデルに加えて64Gモデルも用意される可能性がある(iPhone 5sは現在、16Gバイトモデルと32Gバイトモデルが提供されている)。
最新のiPhoneは、世界中のさまざまなワイヤレスキャリアで利用できる素晴らしい4G LTEに対応している。AppleがiPhone SEを可能な限り多くの地域で販売したいのなら、同端末のワイヤレス機能についても、同様の全方位的なアプローチを採用してもおかしくない。
これは重要な問題だ。
アナリストは何年も前から、もっと手ごろな価格のiPhoneを求めているが、それがずっと目の前にあることになかなか気づけていない。Appleは何年もの間、発売から2年経ったモデルをエントリーレベルに格下げして、「契約付きで無料、または450ドル」で販売している。だが、同社はiPhone SEでもこの価格モデルを続けるのだろうか。「新しい」スマートフォンなので、値上げするのだろうか。それとも、契約なしで250ドルという低価格で販売される「Moto G」や「ALCATEL ONETOUCH IDOL 3」など、性能が向上する競合モデルに対抗するため、値下げするのだろうか。
これもやはり、答えは誰にもわからない。しかし、iPhone SEがiPhone 5sに代わってエントリーレベルモデルになるのなら、価格は据え置かれる可能性が高い。Appleは発売後にいつでも値下げすることができる。あるいは、一部市場の通信キャリアに対し、状況に応じて価格体系や販売奨励金を調整することを認めてもいいだろう。
Zac Hall氏は、過去のiPhoneの価格に関する興味深い分析を9to5mac.comに掲載し、AppleはiPhone 6およびiPhone 6sのハードウェアとiPhone 5ベースのデザインを組み合わせたiPhone 6c/SEを3月に発売し、価格は649ドルからになると結論づけた。しかし、アナリストのMing-Chi Kuo氏は次期iPhoneの価格を400~500ドルと予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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