しかし、iPhone SEという表向きで、端末がそれより前に発表される可能性がある。Appleは3月10日、同社本社で21日に開催するイベントへの招待状を一部メディアに送付した。この招待状には「Let us loop you in」という思わせぶりな言葉が記されており、いかにもAppleらしいことではあるが、どのようなイベントなのか詳しいことは書かれていない。とはいえ、無数の情報筋が、このイベントでは9.7インチ「iPad Air 2」の後継モデルと、iPhone 5sに代わるエントリーレベルモデルとして4インチiPhoneが発表されると報じている。
以前のうわさでは、Appleがこのイベントで「Apple Watch」の1周年を祝い、後継モデルを発表すると言われていた。しかし、現在の大方の予想では、新しいハードウェアよりも、「watchOS」のアップデートと新しいバンド(素材、デザイン、カラー)が発表される可能性の方が高いとされている。
4インチiPhoneの発表は間近に迫っているのかもしれないが、具体的な形状についてはまだ意見が分かれている。強い利害関係にあるケースメーカーでさえ、正確なサイズや、電源ボタンの場所が本体の上側面なのか横側面なのかについて、今も見解が異なる。
複数の情報筋によると、AppleはiPhone 7の多数のプロトタイプを開発済みだという。また、著名なAppleアナリストで、サプライチェーンからヒントや手がかりを得ているMing-Chi Kuo氏も、Appleは確かに新しい4インチモデルを発表すると予想している。デザインに関して、iPhone SEがアルミニウム製のiPhone 5sと、多彩なカラーバリエーションのポリカーボネート製iPhone 5cのどちらを踏襲するかは、まだわかっていない。
長い歴史を持つAppleの「iPod」には、鮮やかなカラーバリエーションが用意されている。その伝統を受け継いだiPhone 5cのデザイン美が、金属製の前機種や後継機種と大きく異なっていたことは確かだ。現行のラインアップはシルバーとスペースグレイ、ゴールド、ローズゴールドという非常に基本的なカラーバリエーションを貫いているため、iPhone 5cのような遊び心のある多彩なカラーバリエーションは、歓迎すべき選択肢になるだろう。日本のサイト「MACお宝鑑定団」が2016年2月上旬に報じたところによると、4インチiPhoneのカラーバリエーションは、シルバーとスペースグレイ、そしてiPhone 6sのローズゴールドとは異なる色合いのピンクになる可能性があるという。
とりわけ興味深いうわさがある。今後のiPhoneには物理的なホームボタンが搭載されず、代わりに感圧式「3D Touch」スクリーンと「Siri」のハンズフリー機能が利用されるようになるという。確かに、すっきりしたラインとシンプルなデザインをこよなく愛する企業にとって、ボタンのないiPhoneというのは自然な流れだろう。そうなれば、ベゼルの幅広い上部と下部を狭くして、同じサイズの本体にもっと大きなスクリーンを詰め込むことも可能になる。だが、そのような根本的な再設計は、ほぼ間違いなくiPhone 7のために取っておくはずだ。iPhone SEのような下位のエントリーレベルモデルに採用されるとは考えにくい。同様に、3D Touch搭載によって避けられなくなるコストと重量の増加は、予想されるiPhone SE像と大きくかけ離れている(先ごろリークされた写真を見る限り、次期4インチiPhoneに3D Touchが搭載されることはなさそうだ)。
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