間もなくAppleイベント開催、注目のトピックを振り返る--Appleニュース一気読み

 3月8日~3月14日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

アップル、イベントを米国時間3月21日に開催-「iPhone SE」や9.7インチ「iPad Pro」登場か
アップル、イベントを米国時間3月21日に開催-「iPhone SE」や9.7インチ「iPad Pro」登場か

 米国では、一部の州を除き、3月13日の未明から夏時間が始まった。筆者の住むカリフォルニア州バークレーでも、これまでの朝の7時が8時に、夜の6時が7時に、それぞれ1時間後ろにずれた格好になる。そのため、Appleのイベントの開始時間として通例となっている、西海岸時間の午前10時は、日本時間午前2時である点をお忘れなく。

 Appleは米国時間3月21日(日本時間:3月22日午前2時)に、新製品発表イベントを開催する。メディアに送付された招待状には、「Let us loop you in.」と書かれ、春らしい柔らかな色合いのAppleロゴのイラストが描かれていた。Loop inは仲間に入れるといった意味がある。

 今回の発表会で期待されているのは、4インチの新型iPhone SE、9.7インチ版のiPad Pro、そしてApple Watch向けの新バンドやソフトウェアなどだ。とにかく、今回の3月発表のテーマは、あらゆる製品における「テコ入れ」といえるだろう。

 iPhoneのテコ入れについては、季節変動の軽減がテーマだ。これまで毎年9月に最新版を披露して、これを1年間販売してきたが、Appleにとっては3月発表という新しいサイクルを取り入れることになるとみられる。1月から3月の第2四半期、4月から6月の第3四半期は、iPhoneの販売が落ち込むシーズンでもあり、今回の新型がこのシーズンの販売台数向上につながるか注目したい。

 iPadのテコ入れについては、販売台数の減少に歯止めがかからない状況で、これまでの「iPad像」を打ち砕くような変革が必要なのは、誰の目から見ても明らかだ。

 iPad Proは、タブレットとPCのクロスオーバーのような位置づけを狙っているが、より小さなスクリーンを備えるオリジナルサイズのiPadにも、こうした役割を担わせよう、というアイデアになるのではないだろうか。あるいは、PCやMacを置き換えられるようなiOSの機能向上も必要だろう。

 Apple Watchについては、スマートウォッチとしては、初年度からめざましい販売台数を確保している一方で、用途の拡大やアイテムとしての楽しみ方の面で、需要の息切れも予測できる。バンドや文字盤など、時計としての楽しみを追加することは、話題作りの面でも有効だ。

 これらのトピックは、必ずしもAppleの未来を左右するような、興奮すべき製品の登場とはならないだろう。しかし、足場を固める点で、重要な戦略的製品ばかりであり、注目すべきである。

アップル、イベントを米国時間3月21日に開催-「iPhone SE」や9.7インチ「iPad Pro」登場か(3/10)

Apple vs FBI、論争は続く

 3月21日のメディア向けイベントは、おそらくiPhoneのロック解除問題についても改めて説明すると予測される。Appleは企業を挙げてこの問題に取り組んでおり、集まる記者にも理解を求めることになるだろう。

 3月8日には、Appleでソフトウェア開発を担当する上級副社長、クレイグ・フェデリギ氏が、ワシントンポスト紙に寄稿し、iPhoneのロック解除に協力しないことを改めて説明した。記事の中で、バックドアの開発は、Appleのセキュリティを3年前の水準に戻すとしている。

 既にGoogle、Facebook、MicrosoftらがAppleを支持する法廷助言書を提出している中、Appleの共同創業者のひとり、スティーブ・ウェズニアック氏も、iPhoneのロック解除問題でApple支持を表明した。

 ロック解除が危険な理由に中国を挙げ、中国政府がバックドアを要求すれば、米国政府関係者の端末もいつでも調べられるようになる点を指摘し、「これは間違いだ」と述べている。

 シリコンバレーでApple支持が拡がる中、米国司法省は、iPhoneのロック解除問題でAppleに反論し、「テクノロジの壁を故意に高くしている」と非難した。これに対し、Appleは司法省の反論を「卑劣な攻撃」と強く非難した。

 前述の通り、Appleは3月21日にメディア向けのイベントを予定しており、よく3月22日は、カリフォルニア州リバーサイドの裁判所での聴聞が行われる予定だ。

「iPhone」にバックドアを設けるとセキュリティは過去の水準に後退:アップル幹部(3/8)
ウォズニアック氏、「iPhone」ロック解除問題でアップルを支持 (3/9)
「アップルはテクノロジの壁を故意に高くしている」:米司法省、「iPhone」ロック解除問題で反論 (3/11)
アップル、米司法省の提出書類を「卑劣な攻撃」と非難-「iPhone」ロック解除問題 (3/11)

Mac向けの完全なランサムウェア

 テクノロジに詳しい人の多くは、「Appleはウィルスに強い」ということが都市伝説であることを知っているが、未だにWindowsほどセキュリティ意識を高く持たなくても良いという点が信じられてきた。

 しかし、Macを標的にした完全なランサムウェアが発見され、多くの人々にも伝説が伝説でしかないことを知ることになるだろう。

 Palo Alto Networksの研究チームが3月4日に発見したのは、Mac向けBitTorrentクライアント「Transmission」が感染していたもので、「KeRanger」と名付けられた。OS X向けランサムウェアの発見は初めてではないが、きちんと機能する危険なものとしては初めてになる。

 ランサムウェアとは、マルウェアの一種で、感染したコンピュータのシステムへのアクセスを制限するなどして、ハードディスク内のファイルをロックし、身代金を要求するものだ。実際にロック解除がなされるものもあれば、すでにファイルが消されていて、身代金を要求するふりをしているものもある。

「Mac」を標的にしたランサムウェア、発見される-完全なものとしては初 (3/8)

その他

米最高裁、アップルの上訴退ける-電子書籍の価格操作めぐる訴訟(3/8)
次期「iPhone」、デュアルスピーカ搭載か-ケースとされる画像が流出 (3/10)

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