もし、「Oculus Rift」がMacで使えるようになることを期待しているなら、その実現までには長く待つことになるかもしれない。
Facebook傘下の仮想現実(VR)メーカーOculusの創設者Palmer Luckey氏によると、それは同社ではなくApple次第だという。Luckey氏は、Oculus RiftがApple製コンピュータでいつか使えるようになるのかと質問された際、そのように回答した。
「それはApple次第だ。同社が良いコンピュータをリリースすれば、こちらとしては、そうする意思はある」とLuckey氏は最近開催された「Xbox」イベントでShacknewsに語った。
Luckey氏は、この発言であぜんとするMacユーザーに対し、AppleがOculusの深い没入型体験をサポートするのに十分な性能を備えたコンピュータを作っていないことを知ってもらいたいようだ。
「それは、AppleがハイエンドGPUを優先していないということにつきる」と同氏は述べる。「『AMD FirePro D700』を搭載した『Mac Pro』が6000ドルで購入可能だが、それでも当社が推奨するスペックを満たしていない。だから、もしAppleがハイエンドGPUをかつてのように優先してくれたら、当社もMacをぜひサポートしたいと思う。しかし、現在は、そのようなサポートがあるマシンは1つも販売されていない」(Luckey氏)
2016年は、拡張現実にとって大きな発表の年になると広く期待されており、複数の企業がソフトウェアやハードウェアのリリースを計画している。これらの製品は、ゴーグルを使用することでユーザーをデジタルで構築される3Dの世界へといざなう。Oculus VRヘッドセットに加えて、ソニーの「PlayStation VR」やHTCの「Vive」もコンシューマー向けの販売を年内に予定している。調査会社Juniper Researchは、およそ300万台のヘッドセットが販売されると予測している。同社は、2020年までの販売台数として3000万台を予想している。
現在あるコンピュータのほとんどがVRの利用において性能不足だという警告は、これまでにも発せられてきた。スタンドアロンのグラフィックスチップで世界最大のメーカーであるNVIDIAは1月、VR画像の表示においてコンピュータのグラフィックスプロセッサはより強力になる必要があり、ゲーマーが使用しているPCに今日備わる平均的な処理能力の約7倍は必要だと述べた。さらに、2016年には世界にあるPCの1300万台しかそのような処理能力を得られないだろうともNVIDIAは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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