2月2日~2月8日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleが計画しているとみられている3月の新製品発表。これがイベントになるのか、オンラインでの発表になるのかはまだ分からないが、製品発表のサイクルとしては、6月のWWDC、9月のiPhoneとともに、3月というタイミングは珍しくはない。
今回のうわさの中心は、4インチサイズのiPhone。正式名称がiPhone 6cなのか、iPhone 5seなのかはまだ分からないが、おそらく現在の4インチというサイズや低価格を好むユーザーのために、A9プロセッサや高画質カメラ、Apple Payといった最新のiPhoneの機能を盛り込むアップデートになるとみられている。
もし冒険をするとしたら、ディスプレイシステムの変更(液晶から有機ELへ)かもしれないが、基本的には新しい機能や技術を盛り込まない、「ハイエンドモデルへのキャッチアップ」に留まると考えてよいだろう。
加えて、「iPad Air 3」、Apple Watchに関する発表も期待されている。
2015年はiPad Proをリリースした。製品単価は向上したものの、販売台数の回復には至らないのが現状だ。iPad Air 3をリリースしたとしても、状況が一挙に改善されるとは考えにくい。
iPad Air 3については、活用範囲を家庭、教育、企業、クリエイティブにおける「PCの代替」としての性格を強めること、すなわちiPad Proに準じたSmart KeyboardやApple Pencilのサポートを進めることで、販売台数向上のきっかけをつかめるかもしれない。
Apple Watchについては、2015年のスマートウォッチ市場の半分以上のシェアを獲得したとみられている。新しいバンドのリリース、すなわちブラック系統のミラネーゼループやナイロン製のバンドなどが追加されるとの予想や、スタンドアロンで使いやすくなるセカンドモデルの登場が予測されている。
アップル、イベントを米国時間3月15日に開催か–「iPhone 5se」「iPad Air 3」が登場の可能性(2/3)Appleが法廷の場に出されることは珍しくない。Samsungとの裁判はAppleが勝利を勝ち取っているが、同様の知的財産に関して訴えられた案件では敗訴も少なくない。
Samsungは、Appleとの裁判で5億4800万ドルの損害賠償を支払うよう命じられたが、最高裁に上訴し、裁判を見直すよう求めた。これに対してAppleは、上訴に反対の意向を示している。
Appleの文書によると、今回の判決について「法律的に例外ではない」「裁判中はSamsungに有利な場面が多かった」として、裁判そのものが適切に行われ、知的財産権の侵害が認められた結果であることをアピールしている。
これに対して、Samsungは、テクノロジ業界や法律の専門家などを味方につけようとしている。つまりSamsungは、業界に対して、「訴訟で得る賠償金を目当てに、知的財産権のみを所有しているパテントトロールのビジネスがまかり通るようになるぞ」と警鐘を鳴らしているのだ。
実際Appleも、これまでパテントトロールとの訴訟に頭を悩ませてきた。直近では、仮想プライベートネットワーク技術を不正に利用したとの陪審の判断から、原告のVirnetXに6億2560万ドルの損害賠償支払いが命じられたばかりだ。ちなみにVirnetXは、製品を作らないパテントトロールとして、MicrosoftやCisco Systemsなどにも裁判を起こしている。
Samsungは、Appleがパテントトロールのように不正に利益を得ている、というストーリーに仕立てたいのかもしれない。しかしAppleはパテントトロールか?といわれると、「違う」と考えたほうがよいだろう。明確にiPhoneという製品が存在し、それをSamsungがコピーした、と認定されているからだ。
ただ、Appleも、知的財産権と裁判については改革を望んでいる企業の1つだ。2016年のこの議論の進展にも注目していくべきだろう。
アップル、サムスンによる米最高裁への上訴に反対の意向–知的財産訴訟(2/5)AppleはいくつかのAndroidアプリをリリースしている。そのうちで最も注目すべきは、音楽ストリーミングサービスApple Musicだ。2015年6月にサービスを開始し、有料会員数1000万人を突破した急成長中のサービスだ。iOSでは標準の音楽アプリに統合されている。
Appleは、Androidユーザーにも、Apple Musicに加入してもらいたいと考えている。iPhone/iPadを使うiOSユーザーよりも、世界に5倍近くのユーザーがいるからだ。その結果として、音楽業界におけるAppleの影響力を高める効果を狙っている。
そのため、スマートフォンのプラットホーム戦争は脇に置き、より使いやすいAndroid版Apple Musicアプリを作り上げることは、重要な意味を持っている。
今回のアップデートで、楽曲をSDカードに保存できるようになった。iPhoneには外部ストレージの概念すら存在しておらず、セキュリティを守りながら保存先の自由度を高める仕組みを作ったことになる。
Appleは、iOSとAndroidそれぞれのApple Musicユーザーの数や割合については明らかにしていない。おそらく大半がiOSからの利用だろう。Androidには、SpotifyやGoogle、Amazonが同様のサービスを展開しており、十分に選択肢が存在しているからだ。
ただ、AndroidからのApple Musicユーザーは、普通のAndroidユーザーが絶対に持っていない「Apple ID」を作ることになる。もしApple Musicが気に入れば、あるいは将来もやめたくないと考えるなら、このApple IDをひっさげてAndroidからiPhoneへの乗り換えを促せる可能性が高まるだろう。
ここに、Android版Apple Musicの2つ目の意味を見出すことができるはずだ。
Android版「Apple Music」、楽曲をSDカードへ保存可能に(2/5)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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