振り返ってみればMark Zuckerberg氏の言動は驚くほど一貫している。
過去数年にわたって、同氏が注力し続けている最も有名なプロジェクトの1つは、世界全体にインターネットアクセスを広げることだ。Facebookの共同創設者で最高経営責任者(CEO)である同氏はその実現のために、自らが始めた「Internet.org」というイニシアチブを通じて無料の移動体通信サービスを提供したり、遠隔地にインターネット接続を提供するドローンを開発したりしようとしている。
誰もがZuckerberg氏に同意しているわけではないし、プロジェクトの進め方に対しても異論はある。特に問題となっているのは、Facebookのプログラムで提供する無料インターネット接続には制約がある点だ。それでもZuckerberg氏は手を引くことなく、こうしたプロジェクトが世界をより良い場所にするのだと語っている。
インターネットアクセスの拡大は「人々が近代的経済に到達するのを手助けするための土台だ。今から10年後、振り返ってみればインターネットにアクセスできない人々がいることを受け入れざるを得ない、というような状態になっていてはならない」と、Zuckerberg氏はWiredに語った。
これは、同氏が2015年9月に国連で述べたこととほとんど同じだ。「インターネットは単なるマシン間のネットワークではなく、われわれの時代において社会と経済の進歩を推進する大きな原動力となっている」とZuckerberg氏は述べている。
同氏は同様のコメントを一般公開されているタウンホールミーティング形式の集会や各種マスコミでのインタビューでも残している。
このような一貫した姿勢を見せていても批判はまだやまないが、同氏はそれほど心配していない。Zuckerberg氏10月に「影響の大きいことをやりたいと思えば議論になるものだ」と嘆いていた。
同時に成功への道を探ってもいる。
Wiredの報道で明らかになったことだが、米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所の研究者Hamid Hemmati氏は、Zuckerberg氏から送られたインターネット接続提供のためのドローンに関する電子メールを、最初はスパムだと思ったという。
Zuckerberg氏はまた、このプロジェクトを進めようと焦っている様子で、同氏のために働いている研究者たちは、世界の隅々までインターネットを提供することはプログラムを記述するようなわけにはいかないのだと同氏に気づかせる必要があったと、Wiredに語っている。
「つまり、物理的な部品があるということだ。チップがあり、無線装置があり、高出力のレーザーがあり、墜落するかもしれない飛行機がある」と匿名のFacebook従業員が語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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