Facebookは米国時間7月26日、Internet.orgの1周年を祝うブログ記事の中で、インターネットへのアクセス環境が十分でない国の人々に基本的なインターネットサービスを提供したい全世界の無線通信事業者に、Internet.orgのプラットフォームを開放すると発表した。ただし参加する通信事業者は、Internet.orgのユーザーに基本的なサービスを無料で提供することに同意しなくてはならない。
1年前にザンビアでスタートしたInternet.orgの目的は、これまでウェブを利用できなかった世界中の人々にインターネットへのアクセス環境を提供することだ。
Internet.orgの活動の核となっているのは、Facebookと無線通信事業者が結ぶパートナーシップだ。パートナーとなった通信事業者は、Internet.orgのユーザーに基本的なインターネットサービスへのアクセスを無料で提供する。ユーザーは、通信事業者のネットワークに接続するための基本的なデバイスを利用し、インターネットに初めてアクセスする。
ユーザーが、専用のモバイルアプリまたはウェブサイト経由で通信事業者のサービスにログオンすると、Wikipedia、Facebookの「Messenger」、国際連合児童基金(UNICEF)の医療情報サイト「Facts for Life」、地域のニュースサイトなど、認可を受けたアプリケーションが提示される。また、インターネットをブラウズすることも可能だ。アプリケーションを提供するパートナーは、Facebookが定める厳格なガイドラインに従って、最小限の帯域幅でアプリが動作するようにしなくてはならない。これは、通信事業者が提供する速度の遅いデータ通信にユーザーが不便を感じないようにするためだ。
Facebookはこの日、通信事業者とのパートナーシップを拡大する計画の一環として、参加を検討している通信事業者がInternet.orgに登録できる新しいポータルサイトを立ち上げた。このポータルではベストプラクティスや技術的なツールを提供することで、Internet.orgユーザーへのネットアクセス提供を計画している通信事業者向けに、計画の実行を支援する。Facebookがパートナーシップを結んだ通信事業者の数は、これまでに10社を超える。
またFacebookは、有料サービスを収入源としている通信事業者の懸念を和らげるため、Internet.orgでネットを利用し始めた人々の半数以上が、利用開始から30日以内に、より高速な有料のデータプランに移行していることを明かした。
「Internet.orgは、人々のオンラインへの参加を支援することに成功しているツールであるだけでなく、インターネットの価値を人々に示し、普及の拡大を促進することにも成功している」とFacebookは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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