2016年、歴史に名高い「Motorola」という名称が携帯電話から徐々に消えていくだろう。
2014年にMotorola MobilityをGoogleから買収したLenovoは、自社の2つの携帯電話事業をLenovoの名の下に統合し、ハイエンド製品にはMotorolaの「Moto」ブランド、低価格端末には自社で育ててきた「Vibe」ブランドをそれぞれ使用することを予定している。ただし、Motorolaという名称が完全に消え去るわけではない。企業の視点から見ると、同名称はLenovo傘下の1部門として今後も存続する、とMotorolaの最高執行責任者(COO)のRick Osterloh氏は述べた。
Osterloh氏は米国時間1月7日、「われわれはMotorolaをゆっくりと段階的に廃止し、Motoに注力していく予定だ」とラスベガス開催のCES会場での独占インタビューで米CNETに語った。
この段階的な廃止は注目に値する。Motorolaはかつて、ワイヤレス分野の頂点に君臨していたからだ。いずれにしても、Motorolaは携帯電話を発明したと言われている企業だ。2000年代中頃のある時点では、振り向くと、超薄型の折りたたみ式携帯電話「RAZR」が必ず目に入ったものだった。RAZRには、「Hello Moto」という着信音が用意されていた。年配の方は、初めての真のモバイル端末の1つである「DynaTAC」をご記憶のはずだ。
Osterloh氏と同氏の事業部門は近いうちにLenovoのすべてのモバイル事業を引き受けることになる。つまり、VibeスマートフォンをMotoが存在する市場に投入し、その逆も行う、ということだ。
Lenovoの名前が威力を発揮する市場では、同社はMotoシリーズをハイエンド製品として発表するつもりだ。Motorolaは自らの領域での結びつきや販売チャネルを利用して、100ドル以下のVibeスマートフォンを売り込んでいく。Vibeシリーズを米国で展開する可能性もあるが、それが2016年中に実現する可能性は低いと考えている、とOsterloh氏は述べた。
同氏は、自身の戦略をOld NavyとBanana Republicがいかに共存しているか(いずれもGap傘下のブランド)に例え、「市場のローエンドからハイエンドまでをカバーしなかったのは、あまり理にかなったことではなかった」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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