前面の1.2メガピクセル「FaceTime」カメラは、現行のすべてのiPadと同じものだが(ただし、バーストモードが追加されている点は除く)、背面の「iSight」カメラは5メガピクセルから8メガピクセルに強化され、iPad Air 2に搭載のカメラと同等になった。
iPad mini 4で長編映画を撮影しようとは思わないが、ホームムービーのような用途には適している。タブレットで動画を撮るといえば、こちらの方が一般的だろう。さらに重要なことに、FaceTimeや「Skype」でビデオ通話をする分には、うってつけのタブレットだ。
iPad mini 4では、iOS 9で画面分割アプリの利用が可能だ。しかし、筆者が同タブレットを数週間試した範囲では、必ずしもiPad mini 4のサイズとプロセッサが十分に対応しているとは思えなかった。MailやTwitterのような単純なフィードタイプのアプリで最もうまく機能したが、文章をタイプする作業とウェブブラウジングを横に並べて実行するのにあまり理想的とはいえなかった。
ないよりあった方が良い機能だが、iPadでより多くの作業をこなすことを真剣に考えているなら、より大きな画面を検討したいとおそらく感じるだろう。
アプリ間の切り替えも常に滑らかというわけではなかった。筆者が必要としていることをiPad mini 4でできるかどうかは、アプリと状況次第という感じだった。一方、iPad Air 2なら、同じ作業やアプリの切り替え(iOS 9で多くの場合不可欠な機能だ)をより円滑に処理してくれる。
iPad mini 4に搭載されているA8プロセッサは、「iPhone 6」やiPhone 6 Plus、あるいは少し前にアップデートされた「iPod touch」のプロセッサより若干速いバージョンのようだ。
RAMも増えた(2Gバイトになり、マルチタスキングに有効だ)が、内蔵のA8チップは実質的に1年前の技術である。「Geometry Wars 3」のように、iPad Air 2上では美しく滑らかに動くゲームが、iPad mini 4でのレンダリングで見劣りするのは、そのせいかもしれない。
1年前のモデルであるiPad Air 2に搭載の「A8X」チップの方が、まだ高速、高性能だ(2015年モデルのiPhoneにはさらに高性能な「A9」チップが、そしてモンスタータブレットのiPad Proには「A9X」が採用されており、さらに高速になっているはずだ)。
筆者に必要な作業の範囲では、iPad mini 4を使っていてまったく問題はなかった。だが、それほど速いと感じたわけでもない。GeekBench 3のテスト結果は、iOS 9.0.2でシングルタスクの場合が1723、マルチタスクの場合が3108だった(数値が大きいほど高パフォーマンス)。
3DMarkのIce Storm Unlimitedグラフィックテストでも、やはりiPad Air 2のスコアを下回った(18973)。筆者は現在気に入っているゲームをいくつかプレイし(Geometry Wars 3、「Hearthstone」「Legend of Grimrock」)、日常的な作業(Twitter、電子メール、「Safari」でのウェブ閲覧、「Netflix」「HBO」「Hulu」「Amazon」、Kindle)も多数実行してみた。
iPad mini 4は堅実なパフォーマンスを示すデバイスであり、快適に感じられる。
バッテリ持続時間についても、iPad mini 4は十分だが飛び抜けて良いというわけではない。米CNETによる動画再生テスト(機内モードに設定して動画を連続再生する)では、9時間34分だった。Apple公称の10時間より30分短い持続時間なので、誤差としては妥当な範囲だろう。一方、iOS 9.1搭載のiPad mini 2は、同じテストで11時間20分以上持続した(誤解のないように書いておくと、これは今回新たに購入したiPad mini 2であり、米CNETが2年間使い倒してきたものではない)。16%もの大きな差だ。
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