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2015年における法廷のアップル、和解と追究--Appleニュース一気読み

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 12月22日~12月28日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

 特許に関連する裁判は、Appleが2015年も継続的に行ってきた案件だ。時にAppleが訴える側にも訴えられる側の立場にも立ち、さらには交渉の解決を司法の場に移すこともあった。

アップルとエリクソン、通信関連の特許訴訟で和解
アップルとエリクソン、通信関連の特許訴訟で和解

 Appleにとって最も大きな訴訟は、Appleの知的財産を侵害しているとしてSamsungとの間で行っている裁判だ。既に米国外で法廷闘争を終了させる合意を、双方で確認しているが、米国内での裁判は継続して行われている。

 加えて、2012年に巨額の賠償金をSamsungが支払う、という判決が下った裁判について2015年12月、SamsungがAppleに対して、既に半分に減額された賠償金およそ5.5億ドルを支払うとの合意がなされた。しかし、この裁判については継続して最高裁で争われている。

 Appleは裁判所に対して、判決以降の新製品に関する追加の賠償金と利息を合わせた1億8000万ドルをSamsungに支払わせるよう求める文書を送った。こちらについての判断は、2016年へと持ち越されることになる。

 もう1件、Appleにとって重要な特許訴訟は、Ericssonとの裁判だ。Appleは、iPhone等のモバイル通信を行うデバイスに関して、2008年からEricssonの特許使用料を支払ってきた。しかし2014年の契約満了以降、ライセンス金額が合わないとしてAppleは支払いを停止しており、特許訴訟へと発展していた。問題のポイントは、Ericssonのライセンス条件が、Appleが主張する「FRAND条件」に見合わないという点だ。

 FRAND条件は、AppleがSamsungに対して振りかざしたことでも知られる、標準必須技術を公正、合理的、かつ非差別的にライセンスしなければならないというものだ。Samsungが欧州などの地域で訴訟を収束させた原因は、Appleを訴える際、FRAND条件で提供されるべき標準必須技術の使用をテーマにしてしまったことが挙げられる。FRAND条件を遵守していないと言うことで、欧州当局から巨額の賠償金を取られる可能性もあった。

 AppleとEricssonの訴訟の争点は、いかにしてライセンス価格を決めるかにあった。つまり、iPhoneの本体価格に対してライセンスフィーを設定するのか、通信チップの価格に対して設定するのか、という問題だ。

 Appleは、「iPhoneの魅力(付加価値)は通信チップによって作り出されているものではない」との主張を展開していると同時に、当時からiPhoneの平均単価が上がることを見越していたものと考えられる。つまり、人々がより大きな画面サイズ、そしてより大容量のiPhoneへと移行していく際、ライセンスフィーも高騰していくことを避けたかったのだろう。

 2015年内に交渉はまとまり、Appleは7年間、Ericssonにライセンスフィーを支払うことになった。これによって、Ericssonのライセンス売上高は、2014年の90億スウェーデンクローナから130~140億スウェーデンクローナ、およそ15~16億ドルへ増加するとみられる。

アップルとエリクソン、通信関連の特許訴訟で和解(12/22)
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2015年のAppleを振り返る

 Appleの2015年を振り返る記事がポストされた。後者については、筆者が担当している。Appleは改めて“iPhoneの企業”という側面を強化した。Apple WatchのようにiPhoneと組み合わせて使うエコシステムを構成する製品は、iPhoneへのロイヤリティを高めるユーザーに対する施策だ。同時に、watchOSやtvOSなど、iPhone向けのアプリ開発のノウハウを生かして他のデバイスのアプリも開発できるようにする施策は、開発者にとってロイヤリティを高めることになるだろう。

 また、12月3日に、Appleのプログラミング言語Swiftをオープンソース化し、開発者からの支持を集め始めた。Appleは閉鎖的──という概念を覆す積極的なコミュニティ作りに、GitHubの共同創業者であるスコット・チャコン氏に話を聞くと、SwiftはiOSアプリに限らず、広範な用途で主要言語になる可能性が高い、と評価した。Appleがデバイスを作る上で、Swiftコミュニティを意識するようになると、少しずつ製品のキャラクタも変化してくるかもしれない。

アップルの2015年--新製品を写真で振り返る(12/28)
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