ヒトだけではなく、あらゆる生物が生命活動を維持していくために必要な「睡眠」。なぜ眠る必要があるのか、眠っている間に脳では何が起きているのか、眠らないとどうなるのか、脳神経科学者である著者が、睡眠と脳の働きについて、一般の人にも分かりやすく教えてくれるのが本書だ。
睡眠不足に陥ると、判断力が鈍ったり、集中力がなくなったり、イライラしたりする。誰でも経験のあることだろう。ではなぜ、睡眠不足になるとそのような状態になるのか。それは、脳の働きに関係しているのだと言う。本書では、そのしくみについても、イラストを交えて詳しく解説されている。コーヒーを飲み過ぎることや、寝酒の習慣が、いかに脳そのもの、ひいては睡眠に、どれほど悪影響を及ぼすことかも分かる。
眠ることは、「記憶」にも関係がある。「眠っている間に記憶が定着する」という話を、聞いたことがあるだろう。眠っている間に、脳が記憶を整理しているのだと言う。その過程でさまざまなタイプの「夢」を見る。夢と記憶については、まだ解明されていないこともあるそうだが、質の良い睡眠を取って、記憶力を高めたい人は、本書を読んで、いくつかのアドバイスを実行する価値はある。
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