[ブックレビュー]近道は“仕事”--「『英語が話せない、海外居住経験なしのエンジニア』だった私が、定年後に同時通訳者になれた理由」

ディスカヴァー・トゥエンティワン
詳細:新書 / 280ページ / ディスカヴァー・トゥエンティワン / 価格:1080円 / 著者:田代真一郎 / 発売日:2015/10/22 / 外形寸法 (H×W×D):17.4cm×10.8cm×1.5cm / 重量:0.2 kg
内容:英語を話せるようになるためには、英会話教室だけが習得方法ではない。とくに仕事で必要になった場合には、“仕事の英語”を身につけることで、英語が話せるようになると説く1冊。興味のある部分から取っ掛かりをつくることで、英語への理解がより深まるという。
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「ある日突然、仕事で英語が必要になった」ということが、まったく珍しくない現在。英語を使えるようになりたいと切実に思っているビジネスパーソンは多いだろう。そこで、「英会話」などを習いに行くのは、ちょっと待った方がいい。自分に今すぐ必要な英語は、英会話学校で習うような「日常会話」ではないかもしれない。

 本書の著者は、仕事で英語が必要になってから、仕事に関係する英語を勉強することで基礎固めをし、その後、通訳学校で学んで、定年退職後に通訳としての仕事を始めた人だ。著者が繰り返し強調するのが、自分の仕事に関係する英語から覚えていくこと。自分の仕事のことならば、自分が一番よく知っている。そのことが、英語を勉強する上での大きなアドバンテージになるというのだ。どれほど英語がペラペラでも、自分の知らない分野のことは、正しくは話せない。それは日本語で考えてみても同じことだ。

 ならば、知識の量では誰にも負けない分野の英語から覚えていくのが効率的だ。仕事が最も緊張感を持てる場なので、仕事に直結した英単語を覚えるのが近道だが、趣味の方がモチベーションアップにつながるならば、趣味に関する英単語でもいい。本書では、その場所から真の英語力を鍛えていくための学習法が分かるので、ビジネスパーソンの英語学習法として非常に効率が良い。

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