今Googleが力を注いでいるデジタル決済サービスは「Android Pay」だが、同社に「Google Wallet」を立ち消えにさせるつもりはない。米国では近く、Google Walletを使用し、テキストメッセージを介してGoogleコンタクトの連絡先に送金できるようになる。
Googleは同社のCommerce Blogで、新たな個人間決済の方法を今後数日以内にソフトウェアアップデートで提供することを発表した。同ブログには、最近追加されたその他の機能の概要もまとめられている。これらの機能は、PayPalなど同様のサービスにプレッシャーを与える可能性がある。
「電話番号に送金すると、相手はセキュアなリンクを含んだテキストメッセージを受け取る。お金を請求するにはデビットカードの情報を入力するだけでよく、数分以内に受取人の銀行口座に振り込まれる」(Google)
Googleは2011年9月、スマートフォンに組み込まれた近距離無線通信(NFC)チップを使用してワイヤレス決済を行う方法としてGoogle Walletアプリをリリースした。仕組みは「Apple Pay」と似ている。
Googleは2015年にAndroid Payの提供を開始してアプローチを変えたが、その時点で筆者は、Google Walletが徐々に消滅していくと考えていた。
だが、そうはならなかった。Android Payが消費者から企業に料金を支払う目的で利用されるのに対して、Google Walletは個人間でお金をやり取りするシステムという性格を強めた。たとえば、Google WalletアプリはもうNFCを使った決済に対応していないが、それでも完全になくなるわけではない。
Googleはここ数週間でGoogle Walletアプリをアップデートして、連絡先サジェスト機能を改良したほか(たとえば、最近送金した人々も目立つように表示される)、シングルタッチでのロック機能、2つ目の銀行口座を追加できる機能などを実装した。
また、いつものGoogleらしく、Google WalletもAppleの「iOS」搭載デバイスおよびGoogleの「Android」搭載デバイスの両方に対応している。Apple Payはまだ個人間送金に対応していないため、これは使えそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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