キーボードは取り外し可能なカバーとしての役割も果たす。それを装着すると、Pixel CはノートPCか、あるいは鎧をまとったタブレットのように見える。おそらく、これは現在販売されているものの中で最も防御性の高いキーボードカバーだろう。Pixel Cと同じアルミ製なので、ファッション性と頑丈さの両方を兼ね備えている。キーボードとタブレットを接続するマグネットは、驚くほど強力だ。本体を揺すったり、逆さまに持ったりしたときでも、外れてしまうのではないか、と不安になったことは一度もなかった。いったん接続すると、まるでキーボードとタブレットが強力瞬間接着剤でくっついているかのように感じる。
Pixel Cの作りは秀逸だが、筆者は同タブレットのデザインに関して、いくつか不満を抱いている。具体的には、トラックパッドがない。キーボードを装着すると、本体が少し重たくなる。キーボードをカバーとして使っているときに、タブレットから取り外しにくいことがある。そして、タブレットのどちらの辺がマグネットで接続するのかが分かりにくい。最後の問題は、いずれか一辺がぴったりと固定されるまで180度回転させれば解決する。なぜなら、キーボードとタブレットがぴったりと固定される状態は2つしかないからだ。つまり、ノートPCのように開いた状態と閉じた状態である。
個人的に、トラックパッドがないことはそれほど気にならなかった。ノートPC風の端末ではなく、タブレットを使用しているという事実を忘れなかったからかもしれない。実際に、Pixel Cの狙いは(キーボードはさておき)、ノートPCの代替品になることではない。しかし、同タブレットは、キーボードを備えたAndroidタブレットのあるべき姿が熟慮されている。
残念なことに、キーボードのキーが引っかかったような状態になることが何度もあった。物理的に引っかかるのではなく、文字やキーの機能がスクリーン上で通常より長い時間有効になっているような感じだった。余分な文字が入力されて、思いがけずおかしな単語入力になってしまったのは少し滑稽だった。しかし、引っかかったキーがバックスペースキーで、数個の単語ではなく文章全体をうっかり削除してしまったときは、笑い事ではすまなかった。このバグの発生に一貫性はなく、バックグラウンドで開いているアプリの数も関係なさそうだった。入力した文字がスクリーンに表示されるまでに時間がかかることもあった。ひょっとすると、今回のレビュー機と一緒に提供されたキーボードに問題があったのかもしれない。いずれにせよ、このバグのせいで、快適なはずの体験が不必要にいらだたしい体験になってしまった。ちなみに、米CNET Espanolのレビュー担当者はこの問題に遭遇しなかった。
後編に続く。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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