「Surface Pro 4」レビュー(第1回)--全体的な印象をまずはチェック - (page 2)

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2015年11月13日 07時30分

 初期のIntel Core Mプロセッサ搭載システムをいくつかテストした限りでは、毎日、朝から晩まで使うメインのコンピュータに期待するような結果は得られなかった。最新のバージョンは性能が向上している可能性もあるが、消費者向けノートPCやタブレットではまだベンチマークを実施していない。ほとんどのユーザーには、メインストリームのIntel「Core i5」の方が適しているだろう。Surface Pro 4では、シリーズ全機種のプロセッサがIntelのまだ新しい第6世代モデル(開発コード名「Skylake」で呼ばれることもある)にアップデートされた。Core i5の構成は価格が999ドルまで上がる。ストレージとメモリをそれぞれ256Gバイトと8Gバイトに倍増させると、1299ドルだ(今回のテストで使用した構成)。さらに高速な「Core i7」プロセッサと、より大容量のハードドライブの構成は、2000ドルを超える。

 だが、Surface Pro 4にいくらお金をかけても、箱を開けてセットアップするときに、重要な要素が1つ欠けていることに気づくだろう。薄型キーボードとスクリーンプロテクタが一体化した「Type Cover」は、今回も別売りだ。どの構成のSurface Pro 4にも付属しない。Type CoverはSurfaceの最初期から、エンジニアリングにおける偉業という正当な評価を受けてきた。最新バージョンはさらに進化しており、広い間隔で配置されたアイランド型キー(大半のノートPCに搭載されているキーと同様のもの)を備え、タッチパッドが大きくなってタッチ表面が改善されている。

 従来のType Coverと同じく、磁石のヒンジによってタブレットの下側面と接続する。スクリーン側に折りたたむことができ、持ち運びも簡単だ。これも旧モデルのType Coverと同じだが、129ドルで別売りとなっている。Microsoftの広告資料やプレスプレビューでは、必ずと言っていいほどType Coverが装着されているが、どういうわけか、Surfaceエコシステムの最大の特長であるType Coverはいまだに同梱されていない。これほどの高級製品にType Coverが標準で付属しないのはやはり不可解だ。

 少なくとも、タッチスクリーンスタイラス(2014年のバージョンから改善されており、タブレット本体の縁に磁石で固定できる)は標準で付属する。また、ディスプレイも若干大きく(対角線の長さが12インチから12.3インチに)なったが、全体のサイズは変わっていない。

figure_3
提供:Sarah Tew/CNET

 MicrosoftがSurface Pro 4で対処しなかったデザイン面の問題の1つが、「膝の上に置いたときの使い勝手」だ。キーボードを装着したとき、背面のキックスタンドはテーブルの上ではうまく使えるが、膝の上や混み合った飛行機の座席でタイプするのは、依然として物理的に困難だ。MicrosoftはSurface Pro 4ではなく、「Surface Book」という全く新しい姉妹製品でこの問題に対処した。「究極のノートPC」と宣伝されるSurface Bookは、Surface Proのデザインの一部(取り外し可能なスクリーンや印象的なキーボード)を、従来のスタイルに近いノートPC型製品に取り入れたもので、本体が後ろに倒れるのを防ぐため、強力なヒンジを備える。クールな製品であり、Surface Pro 4よりさらに強力な構成も用意されているがPro 4ほど軽く、持ち運びやすいデバイスではない。

 Surface Proは本来タブレットであって、ノートPCとしての機能は二次的なものだ。それと同じように、Surface Bookは本来ノートPCで、タブレットは二次的な機能である。ノートPCとタブレットの機能を兼ね備えた端末を探している人にとって、Surface Bookこそが本当に求めている端末なのかもしれない。それぞれのキーボード取り外すと、両端末のスクリーンは数十cmの距離まで近づいても見分けがつかないほどだ。そう考えると、これらの製品の次世代バージョンは、ユーザーの好みのクラムシェル型ノートPCベースやポータブルキーボードカバーと組み合わせ可能な単一の高性能タブレットになるのではないか、と思えてくる。それが実現すれば、本当の意味でタブレットとノートPCの両方の要素を一切の妥協なく兼ね備えた製品になるのかもしれない。

Microsoft Surface Pro 4
レビュー時の価格1299ドル
ディスプレイサイズ/解像度12.3インチ、2736×1824ピクセルのタッチスクリーンディスプレイ
CPUIntelの2.4GHzのCore i5-6300U
メモリ(RAM)8Gバイト
グラフィックス128MバイトのIntel HD Graphics 520
ストレージ256GバイトのSSD
通信機能802.11acワイヤレス、Bluetooth 4.0
OSMicrosoft Windows 10 Pro(64ビット)

 次回に続く。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]