Sansanは10月29日、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」のAPIを同日より初公開した。「Sansan Open API」は、RESTful API(Web API)の形で提供され、利用料金は無料。
Sansan Open API ver1.0では、「期間指定での名刺情報の取得」「条件指定での名刺情報の取得」「名刺に紐付いた人物の詳細情報の取得」「Sansan内で名刺に設定したタグ一覧の取得」という4つの情報が提供される。
APIの開放により社内システムだけでなく、CRM(Customer Relationship Management)やSFA(Sales Force Automation)、業務改善プラットフォームをはじめとした各種ビジネス向けITサービスとの連携が可能になり、Sansanユーザーは自社システムやパートナーの製品上でSansanに登録した名刺情報を取得して利用できるようになるという。
Sansanのデータベースの特徴として、日経テレコンやダイヤモンドの人事情報や、同じ会社の社員が受け取った名刺情報を共有することによる名寄せ機能、そして入力オペレータによる正確なデータ化によって「人事異動情報」「社内の名刺共有」「正確で網羅的な情報」という、クラウド上で顧客情報が常に正確・最新に保たれる独自の仕組みがある。パートナープログラムも実施され、同APIを利用したソフトウェアの開発や販売もできる。
同社は5月12日に、法人向けクラウド名刺管理サービスのオープン化事業構想を発表しており、APIの公開に先立って、先行パートナーも発表していた。この時発表されたのは、日本郵便、NTTコミュニケーションズ、サイボウズ、日本マイクロソフト、マクロミル、弥生、SAP、KDDIなど20社。
APIを利用した連携サービスの第1弾として、日本郵政グループが開発した「B2B LoveLetter」が同日より提供されるほか、NTT ソフトウェアの「ProgOffice Enterprise」が12月にサービス開始予定。伊藤忠テクノソリューションズは、Sansan Open APIを使用したシステム連携を支援するという。
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