なかでも特に魅力的な機能がGoogle Now on Tapだ。分かりにくい名称だが、これは追加のソフトウェアレイヤで、ユーザーはスクリーンに表示された情報をより深く利用することができる。その典型的な使用例は、何か音楽を聴いているとき、具体的な曲名を伝えずに「Who sings this?」(これを歌っているのは誰?)とだけ尋ねるというものだ。
たとえば、レストランのメニューを見ているときに、ホームボタンを長押ししたとしよう。すると、小さな「カード」がスクリーンの下半分に表示される。カードには複数のボタンがあり、プレス(ショートカット)すると、Google検索、メニューの表示、予約、店への電話、道順の確認、「Google Street View」の閲覧といったことができる。また、音声検索を使ってさらに多くの情報を求めることも可能で、たとえば「Show me her tour dates」(彼女のツアー日程を見せて)のように尋ねることができ、質問を再構成する必要はない。
筆者は初期のテストでさまざまな質問と命令をNow on Tapに浴びせ、多種多様なウェブページからNow on Tapカードを開いてみた。うまく機能するかどうかは、状況によるようだ。たとえば、コンテキスト音声検索は大体うまくいったが、頼んだ楽曲の再生が中断され、リスニング体験が台無しになった。少なくともYouTubeでは、検索結果をスクリーン上に表示させると、どうしても音楽の再生が停止してしまう。
Now on Tapは、レストランのメニューへのリンクや他のアプリへのアイコンショートカットなど、役に立つ情報を表示してくれることもあれば、必要としている情報を提供してくれないこともあった。Now on Tapが表示したリンクをクリックすると、新しいページに移動することも覚えておいてほしい。いずれにせよ、Now on Tapカードの読み込みには2秒ほどかかり、遅く感じた。
だが、心配はいらない。通常のGoogle Nowも残っていて、天気、スポーツのスコア、自宅に到着するまでの時間、フライト情報などの情報を能動的に表示してくれる。ホームスクリーンから右にスワイプするか、Now on Tapスクリーンの「G」アイコンを押して起動するようになった。ウェブサイトやアプリから記事や通知を追加することができ、また一段と典型的なニュースフィードに近づいている。
Marshmallowで注目に値する機能は他にもある。アプリをダウンロードすると、2つめのホームスクリーン(左にスワイプ)に追加されるようになったのはいいと思う。メインのホームスクリーンが埋め尽くされなくてすむ。また、デフォルトでは有効になっていないが、本体がロックされた状態であっても、常時オンの音声検索でどのスクリーンからでもGoogleを呼び出すことができる。「OK, Google」という音声命令はユーザーの声だけに反応するので、音声モデルを再トレーニングしない限り、他のユーザーがNexus 6Pに音声で命令することはできない。
Android Payによるモバイル決済も注目すべき機能だ。これは「Google Wallet」システムを作り直したもので、「Apple Pay」や先ごろ一部の国でスタートした「Samsung Pay」と競合する。
次回に続く。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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