デザインの「A案とB案、どちらがいいか」の選択を迫られることが多いなら、本書を利用して、デザインとレイアウトのセンスを磨くことをお勧めする。ここで言う「センス」とは、その人の生まれ持った才能や、ぼんやりとした勘などではなく、論理的に説明できる能力のことだ。
本書は、「クイズで学ぶデザイン・レイアウトの基本」の続編だが、前作を知らなくても十分に勉強になる。デザインを決定する際には、最も重視することは何か、どの媒体で出すのか、サイズはどれくらいか、色は何色使えるのかなどの制約のほかに、見る人に与える印象と、それを見た後のアクションなども想定しなければならない。つまり、考えるべきことがたくさんあるということだ。それを「なんとなく」で決めてしまっては、考えていたような効果が得られないこともあるのだ。
本書では、クイズ形式で、デザインの良い点と悪い点を見抜く訓練が行える。良くない方のデザインは、若干むりやり感が否めないところもあるが、解説を読めば納得する。こういうセンスは、たくさんの経験を積むうちに培われることでもあるが、本書を何度も繰り返し読むことで、疑似的な経験を積める。
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