古くさいとさえ思われつつあったフラットデザイン。だがなるべく立体的に、質感さえも本物に見えるように作られてきた最近のデザインは、意味を成さなくなってきた。企業のウェブサイトやアプリまで、フラットデザイン化が進められている現在、デザイナーや開発者はフラットデザインを避けてることはできない。そんなフラットデザインの基本的な知識を得られるのが本書だ。
まず知っておきたいのは「なぜフラットデザインなのか」ということだ。スマートフォンを利用するユーザーや、ウェブサイトを見るユーザーの意識が変わってきたこともあるが、現実世界のモチーフを使っても、その物自体を知らない世代が増えてきたことも、一因である話は興味深い。例として挙げられている「黒電話」。若い世代では実物を見たことがない人も多い。たしかにそうだろう。そのようなものを「実物」としてデザインに取り入れても、「意味」が伝わらなくなっているのであれば、取り入れる必要はない。
本書では、フラットデザインにおける「色」の使い方や、タイポグラフィについても、しっかりとわかりやすく解説している。フラットデザインに取り組む際の最初の1冊にふさわしいと言える。
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