Appleの新型iPhoneは防水性を備えているとの噂がある。そこでiFixitは「iPhone 6s」を分解して詳しく調べ、真偽を検証した。それによると、従来モデルと比べ、耐水性の向上につながる変更は施されているが、ボディ内部への液体侵入を防ぐ構造ではなかったという。
iFixitは、米国時間9月25日にiPhone 6sおよび「iPhone 6s Plus」の分解レポートを公開した。分解の過程で、iPhone 6sのディスプレイ周辺が従来モデルと違って粘着テープで固定されていることを見つけ、不必要と思われる変更に不審を抱いたという。
防水性に関する噂が流れていることもあり、液体の侵入を阻む一種のパッキンである可能性があるとして、詳細な調査を開始した。
Appleは“パッキン”をディスプレイ周囲に巡らせるだけでなく、ボディの縁の厚さもわずかながら変更していた。「iPhone 6」で約1.89mmだった部分をiPhone 6sは約2.21mmに拡げ、“パッキン”を納まりやすくした。
基板のコネクタ部は、大きく変更されている。モジュール間を接続するコネクタが、シリコン製シールで囲まれていたのだ。このシール技術は2015年3月に公開されたAppleの特許で説明されており、早くも製品に応用されたようだ。
ただし、ほかの部分は防水に貢献しそうな変更は施されていない。具体的には、電源やボリュームのボタン、スピーカ部の穴やイヤホンジャックに防水性はなく、内部への液体侵入は防げない。
こうした状況から、iFixitはiPhone 6sに防水性がないと判断した。しかし、耐水性は向上してはいるので、濡らした場合でも修理せず済む例が増えるだろう。
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